崖っぷちで輝く岸本「自分が行かなきゃ」 CS準決勝第1戦

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 大事な初戦を落としはしたが、10点差以上から2度の猛追を見せたキングス。常にチームの中心で輝きを放ったのが、「プレーオフでは勢いを生む選手がすごい大事」と、短期決戦での戦い方を熟知するベテランの岸本隆一だ。

 最大14点差を付けられた第2Qには、終盤に武器である3点弾を2本沈め、ドライブで相手を引き付けてパスをさばき、田代直希の3点弾も演出した。守備での貢献も。千葉の攻撃の起点となる富樫勇樹を密着マークし、簡単にシュートを打たせない。前半、富樫を無得点に抑える原動力となり「守備で我慢できれば流れを持ってこられる手応えがあった」と好感触を語った。

 試合時間残り2分を切り、緊迫した場面で3点差に詰め寄るフリースロー2本も冷静に決めきり、最後までチームをけん引した岸本。「同じ選手が連続で得点するシーンがなくて、『自分が行かなきゃ』という思いがあった。積極性を保(たも)てた」と振り返る。

 チームで2番目に多い16得点を挙げたが、統率するポイントガードとして「いい時はもっと攻撃が流動的」と課題も感じる。「次戦も積極性を持ってプレーするが、違う選手がゲームを動かすなら、その選手を中心に攻めればいい」。熱く、冷静に。生え抜き9年目の岸本が、土俵際に追い込まれたキングスを心身両面で引っ張っていく。