マンチェスター・シティを初のCL決勝に導いたジョゼップ・グアルディオラ監督。
現役時代にはバルセロナで活躍したほか、セリエAでもプレーした。
ブレシアでは天才ロベルト・バッジョとも共演したが、『Corriere dello Sport』でこんな昔話をしていたそう。
ジョゼップ・グアルディオラ
「ヨハン・クライフはいつもバッジョを高く評価していたよ。
ラ・リーガのようなテクニカルなリーグで彼がプレーするのを見たがっていた。彼がスペインサッカーに適応するのかを思いを馳せていたよ。
バッジョならどこでもプレーできただろう。でも、当時セリエAから去るように彼を説得することは不可能だった。
世界最高の選手たちはイタリアにいた。誰もがそこでプレーしたがった。
私も国外でプレーしたかった。ブレシアのディレクター陣がバルセロナまで会いに来てくれた時、それを受け入れるのに時間はかからなかったよ。
彼らはバッジョ、トーニ、カローリ、ペトルッツィ、フィリッピーニ“ツインズ”のことを話してくれた。
私は『バッジョがいるなら、彼らは本気だ』と思ったんだが、それは正しかった」
「バッジョは最高の選手だったし、誰でも平等に扱った。会長でも倉庫係でもね。
我々は身近な人からの愛よりも遠く離れた人達から認知されることを期待する社会に生きている。
バッジョは真逆だ。注目の的になることよりも、身近の人を愛するほうを好む。
我々人間は皆、外で起きていることのために生きている。自分自身のことは忘れてね。
彼は隠居生活や家族、仏教を好み、ささいなことを楽しんでいる。
私は72歳になったら、イタリアで監督をするだろう。彼にアシスタントコーチをお願いするよ。
彼をサッカー界に連れ戻そうとするだろう。
でも、バッジョを説得するのは不可能さ。彼は決断しているよ」
当時はセリエAこそが世界最強リーグであり、ペップもその思いがあるようだ。
なお、近年のバッジョは実質的にサッカー界から去っており、家族と片田舎で暮らしているそう。