新潟県上越市の牧区棚広集落の棚田で「棚田みらい応援団」が地元農家と田植え作業

新潟県が棚田保全活動などを目的に募集した社会人や学生で構成する「棚田みらい応援団」の約25人が23日、新潟県上越市牧区棚広集落の棚田で地元農家と一緒に田植え作業を行なった。

この日は、NTTコミュニケーションズ株式会社(東京都)、日本航空株式会社(東京都)、株式会社水倉組(新潟市)、株式会社ナルサワコンサルタント(新潟市)のほか、新潟経営大学(新潟県加茂市)の学生などが参加。メンバーは地元農家の協力により田植え機で苗を植えた後、すき間を埋めるために手で植え直していたが、慣れない作業のために水田に長靴が埋まる人も見られた。

稲刈りは県がメンバーを募集して、9月末から10月初めに行う予定。棚田は面積が小さく、大型のコンバインは入らないため、稲刈りはバインダーと呼ばれる小型稲刈機で刈ったあと、乾燥させるために、はさ掛けにするという。はさ掛けは、束ねた稲を棒などに架けて太陽光線と自然風によって乾燥させる昔ながらの方法。秋に収穫されたコメはこの棚田を所有する地元の生産組合で販売するという。

当日参加した日本航空新潟支店の近藤一孝統括マネジャーは「昨年、国内線ファーストクラスで『新之助』のおむすびを出していた縁で、この取り組みを知り、感銘を受けて今年から参加することなった。田植えは難しいです」と話していた。

この取り組みは、県側は農作業の支援を通じて都市と農村との交流を促進することなどを主な目的としており、平成21年から実施されている。企業側は企業のCRS(企業の社会的責任)活動の一環として行っている。

足が埋まり、助けを求める人も

© にいがた経済新聞