峯岸みなみ卒業コンサートに、かつての神7メンバーが集結!

2005年12月8日に結成されたAKB48に一期生として加入した峯岸みなみ。これまで同期のメンバーは同グループを卒業し、現役メンバーは峯岸ひとりとなった。最後の砦としてこのまま生涯AKB48として活動するのではと思っていたファンも多くいた。

そんな峯岸だが、⼀昨年2019年12月8日にAKB48からの卒業を発表。卒業コンサートは2020年4月2日に行う予定だったが、新型コロナウイルス拡大の影響で延期となり開催を見合わせていた。卒業延期から1年以上の月日が経ってしまったが、ようやく5月22日に神奈川県・ぴあアリーナMMで『峯岸みなみ卒業コンサート~桜の咲かない春はない~』と題した卒業コンサートを開催することになった。

コンサートの幕が開くと峯岸がひとりでステージに登場し、峯岸のソロ曲『私は私』からスタートとなった。続けて初代峯岸チーム4のメンバーが峯岸の元に集まり、チーム4にとっての思い出の曲『純情フィロソフィー』『LOVE修行』を披露。かつて峯岸チーム4に所属していた卒業生の小嶋真子や西野未姫なども駆け付けて、当時のステージの再現のような錯覚さえ感じさせてくれた。

『重力シンパシー』『制服が邪魔をする』『Beginner』などのヒット曲が続き、コロナ禍で声援を送ることはできないが、大きな盛り上がりを見せてくれた。

続けて場内では峯岸がコンサートの打ち合わせをしているVTRが流れ、そこで峯岸は、かつて小嶋陽菜と高橋みなみで活動していたノースリーブスの再集結を提案。小嶋と高橋をなんとか出演してもらえないかと悩んでいた。VTRが終わるとノースリーブスの『純愛のクレッシェンド』のイントロが流れ、峯岸はもちろんのこと、小嶋と高橋も登場した。続けて『唇 触れず…』、さらにノースリーブスのデビュー曲『Relax!』を披露。最後に小嶋は「ノースリーブスは解散しないので応援よろしくね」とファンに呼びかけた。

サプライズで盛り上がったところ、今度はかつて所属していたチームKの人気曲『転がる石になれ』のイントロが流れてきた。ステージにはチームKの中心メンバーだった卒業生の秋元才加と宮澤佐江の姿が。ノースリーブスで夢を見させてもらった直後に、さらなるサプライズが起きてしまった。力強い楽曲として人気が高い同曲だが、秋元と宮澤は現役当時以上にパワフルに歌い上げ、完全に当時の空間にタイムスリップさせてくれた。

何が起きるかわからないことだらけのコンサートだが、次に歌った『Choose me!』では、峯岸がかつて一緒に組んでいたメンバーのひとりだった河西智美が登場。さらに以前にコンサートなどで何度か披露していたZONEのコピーバンド「SONE」のメンバーの宮崎美穂、指原莉乃、北原里英が再集結し、エアプレイでZONEの名曲『secret base~君がくれたもの~』を歌い上げた。

続けて会場には来ることができなかった前田敦子からビデオメッセージとして「駆けつけたかったんです。どうしてもゲネプロが重ねってしまいまして。みぃちゃんの卒業には必ず行きたかったんですけど。最後まで一線で活躍してくれて、みんなを支え続けてくれて、AKB48を愛してくれて、本当に本当にありがとう。みぃちゃんお疲れ様でした」とコメントした。

前田の映像で盛り上がったあとには、高橋みなみの掛け声から始まる『RIVER』が披露されるのだが、ここで岡田奈々とともに高橋も登場してダブルセンターとなった。『大声ダイヤモンド』には小嶋がセンターに立ち、さらに『上からマリコ』のイントロが流れると篠田麻里子が登場。『ポニーテールとシュシュ』では板野友美が歌い、かつての神7と言われたメンバーがここに集結した。

ここで峯岸の「後半戦行くぞー」という掛け声とともに『ヘビーローテーション』のイントロが流れメンバーが歌いだすと、なぜかここで曲が一旦止まってしまった。その止まった瞬間に当時のセンターだった大島優子が登場。ここまでレジェンドメンバーが揃うなんて誰が予想したのだろうか?まさに夢のような時間である。

『希望的リフレイン』『真夏のSounds good!』『Everyday、カチューシャ』『言い訳Maybe』とヒット曲を峯岸がセンターとなり一気に歌い上げコンサートの終わりが近づいてきた。峯岸は「AKB48に入って、辛いことも悲しいこともたくさんありましたが、きっと卒業したらそれ以上にそれらのことをひとりで抱え込まないといけないかもしれないけど、そんな時は今日のこの景色を絶対に思い出します」とのコメントし、最後は『夕陽を見ているか?』で本編の幕は閉じた。

アンコールにドレス姿で登場した峯岸は「13歳の時AKB48に⼊って、私の15年のアイドル人生は、とても順風満帆とは言えませんでした。応援してくれている人を悲しませちゃったりとか、傷つけちゃった時もあったと思うし、自分の蒔いた種でいろんな意見を浴びたりとか、そういう機会もすごくたくさんあった」と振り返った。続けて「でも今思うと、AKB48に入って、まったく後悔していない自分がいます。AKB48に私が必要だったかはわからないけど、私の人生にはどうしてもAKB48が必要だったんだなと、今日このステージに立って改めて思いました」とAKB48への思いを語った。さらに「このドレスはこのステージは、あの時辞めてたら絶対に私のものではなかったって思ったら、どんなことがあっても自分がここだという時まで、卒業の覚悟を決めるのをここまで待って、本当に良かったなって思います。こんな私をアイドルにしてくれて、本当にありがとうございます。私がここまで続けてこれたのは、ファンのみなさまの声援、励ましがあって、1⽇1⽇寿命をのばしてきました。ここまでたどり着くのに私は15年かかってしまったんですが、在籍しているメンバーには卒業するときにこんな気持ちで卒業して欲しいです。AKB48をずっと⼀番のアイドルグループでいさせてください。これからもAKB48をよろしくお願いします」と語った。

それから峯岸は『私は私』を歌い、続けて卒業ソングでもある『また会える日まで』を現役メンバーと歌ってくれた。アンコール3曲目にはAKB48のデビュー曲『桜の花びらたち』を卒業生を交えて歌うのだが、これまでステージに登場していなかった峯岸の同期である一期生の宇佐美友紀、浦野一美、大江朝美、大島麻衣、折井あゆみ、川崎希、駒谷仁美、戸島花、成田梨紗、平嶋夏海、加弥乃、渡辺志穂も駆け付けた。そして本当の最後には現役メンバーのみで『10年桜』を歌い峯岸の最後の時間の終わりを告げた。最後に峯岸は「終わっちゃった。みなさん、今日は会場にきてくださって、配信をみてくださって、本当にありがとうございました。それではみなさん、アイドル峯岸みなみとはここでお別れですが、引き続き、AKB48と峯岸みなみをよろしくお願いします。死ぬほど幸せです。アイドルになれて良かった。今日の日のことを一生忘れません、みんなも忘れないでください」と話し、最後は笑顔でステージを去って行った。

(C)AKB48 取材・文/ブレーメン大島

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