カターレ、FC北陸に快勝 天皇杯1回戦、2回戦はJ1浦和

カターレ富山-FC北陸 後半、4点目のゴールを決める佐々木=高岡スポーツコア

 サッカーの第101回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は23日、1回戦を行い、県代表のJ3カターレ富山は高岡市の高岡スポーツコアで石川県代表のFC北陸を8-0で下し、2回戦に駒を進めた。

 富山はリーグ戦から半数近くのメンバーを入れ替えて臨んだ。立ち上がりは引いて守る相手に対して攻めあぐねたものの、徐々にペースをつかみ、前半32分にMF姫野の右足ミドルシュートで先制。同44分には、ゴール前に抜け出したMF戸高がGKとの1対1を冷静に制し、チームに流れを呼び込んだ。

 前半の勢いそのままに、後半10分に左クロスのこぼれ球をDF鈴木が押し込んで加点すると、その後も富山は得点を重ねてリードを広げた。

 2回戦は6月9日、さいたま市の浦和駒場スタジアムでJ1浦和と対戦する。

 23日は、福岡市のベスト電器スタジアムなどで1回戦13試合が行われ、沖縄SV(沖縄)が延長で福岡大(福岡)を3―1で下して2回戦へ進んだ。J2の秋田は十勝スカイアース(北海道)に1―1からのPK戦で敗れた。

 J3勢は八戸と岩手が13ゴールを挙げて大勝し、鳥取、鹿児島も勝ち進んだ。

 J1勢が加わる2回戦は6月9、16日に行われる。

■DF鈴木攻撃でも存在感  ようやく出番をつかんだ男が攻守に活躍した。熊本から富山に今季移籍後、初の公式戦となったDF鈴木が、3バックの一角としてフル出場し、2得点1アシストと存在感を発揮。試合後は「チームの力になれてほっとしている」と語った。

 2-0で迎えた後半10分、左サイドでボールを受けたMF碓井がクロスを上げると、ボールはペナルティーエリア内のFW松澤の頭上へ。松澤のヘディングはうまく当たらなかったが、走り込んでいた鈴木が右足でこぼれ球を押し込み、追加点を挙げた。

 鈴木は「ボールが来ると予想して動けた。碓井が良い所にクロスを入れてくれたおかげ」とチームメートに感謝。石崎信弘監督は「攻撃に積極的に参加する鈴木の良さが出た」とねぎらった。

 次の相手はJ1の強豪・浦和。格上の相手にも鈴木は「勝つつもりで臨む。次もピッチに立てるよう、日々のトレーニングを頑張りたい」と意気込んだ。(湯淺将伍)

カターレ富山-FC北陸 後半32分、ゴールを決める富山の鈴木(右)=高岡スポーツコア(草東良平撮影)

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