緊急事態宣言長期化で自粛ムード薄れた? 繁華街で聞いた本音

7割超の地点で前週より人出が増加した(写真はイメージ)

NTTドコモがまとめた23日午後3時時点の人出は、全国の主要駅や繁華街計95地点のうち、7割超の69地点で前週16日から増加した。緊急事態宣言対象の10都道府県では発令から日が浅い北海道や広島、発令初日の沖縄などで減少傾向だった半面、京都、大阪、兵庫の3府県は全地点で人出が伸び、地域差が表れた。

晴天の地点が多かったほか、宣言長期化で外出自粛ムードが薄れた影響が出た可能性もある。ドコモはスマートフォンの位置情報を活用し、人出を分析したデータを毎日公表している。

東京都心の繁華街は多くの若者や親子連れでにぎわった。「ステイホームはもう限界」「せめて買い物ぐらいは…」。行き交う人たちが本音を打ち明けた。都内の繁華街は休業・アルコール提供禁止の飲食店と、アルコールを大っぴらに出す店で二分化している。某繁華街では、複数の屋台の店舗がアルコールを提供。客はマスクなしで大声で会話していたり、酔っぱらって道で寝ている人もいた。客引きが「アルコールあるよ」と道行く人に声をかけてもいた。一方で、チェーン居酒屋は完全休業していた。

都内の別の繁華街では、路面店は「ノンアルコール」を掲げているものの、雑居ビル内の居酒屋ではアルコール提供をウリにしビル内に行列ができていた。

北海道は23日の感染者数が605人。3日連続で東京都(23日=535人)の感染者数を上回っている。緊急事態宣言前までにぎわっていた旭川市の繁華街「3・6(サンロク)街」は人出がほとんどなく、ゴーストタウン化している。

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