広告戦略の基本法則『マーケティング7のルール』とは?

「広告媒体は何を使うべきでしょう?」

「ソーシャルメディアはどれが一番いいですか?」

前回のブログ記事では、アメリカでマーケティング戦略を立てるにあたり、“広告宣伝費にどのくらい費用を掛けるべきか?”というお話をしました。その後に上記のような質問がいくつかありましたので、今回は“媒体を選ぶ”という考え方について解説していきたいと思います。

 

マーケティング7のルールとは?

『マーケティング7のルール (The marketing rule of 7) 』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?1930年代頃から提唱され始めたマーケティングのコンセプトで、“人がある商品の存在を初めて知ってから購入するまでには、平均7回のマーケティング的な接触が必要”という考え方です。100年近く昔に言われ始めた古いコンセプトですが、今でも有効なユニバーサルルールです。

“7”と言っていますが、重要なのはこの数字ではなくその本質にある考え方で、人は1回広告を見ただけで購入に至ることはないため複数回の接触を図る必要がある、という部分です。自身の購買行動を振り返ってみると分かりやすいですね。単価が非常に低い商品であれば、例えばコンビニのレジで見かけてガムをついでに買うというようなケースもありますが、少し高価な商品やサービス、定期購読などはレビューを読んだり、ウェブサイトを見たり、YouTubeでチェックしたり、買う前にいくつかの工程があったと思います。

 

“1ドルから広告が出せる”オンライン広告の落とし穴

という理由から、「広告媒体は何を使うべきでしょう?」という質問に対する最初の回答としては「1つに絞るべきではない」です。マーケティングチャネルはいくつも準備し、カスタマーが何度も商品名・ブランド名をくり返し目にする機会を作りましょう。

「Google広告を出しているが効果が見えない。」

「新商品の告知にInstagramで広告を出そうと思っている。」

「Amazonに広告を出して売り上げを上げたい。」

といったご相談をよくいただきます。クリック課金型といわれるPPC広告は広告チャネルとしては有効ですし、一度運用を始めたら継続して改善・ブラッシュアップすることは大切ですが、マーケティング7のルールに則ると、それ単体で効果を出すのは難しいと言えます。PPC広告は「1日数ドルから広告が出せる」といった触れ込みで、低予算かつ素人でもオンライン広告を打てるところが魅力的に見えます。しかし実際は“砂漠に水を撒く”状態になってしまうケースが大半です。そもそもアメリカのような巨大で競合も激しい市場において、1日数ドルのマーケティング費でビジネスが成功するのであればそんな簡単なことはありません。

 

カスタマージャーニーマップを整理しよう

マーケティングチャネルは複数活用するべき、というルールについて解説してきましたが、一方で、そんなに一度にあれもこれも運用できない、という問題が現実として出てくると思います。確かにカスタマーとの接触機会は幅広く持っておく必要はあるものの、実際にはほとんど接触がないチャネルもあるはずです。そこで整理したいのは“カスタマージャーニーマップ”です。

カスタマージャーニーマップは、潜在客に対し商品・サービスの存在を気づかせるところから、購入・リピーター化に至るまでの道のりをシュミレーションしたものです。

こちらはEコマースサイトの場合のサンプルです。カスタマージャーニーマップでは、想定する潜在客が辿るであろう工程を各ステージに分け、それぞれのステージにおいて活用できそうなタッチポイントを書き込んでいきます。よって、マップの内容は業種・業界・業態によって大きく異なります。

カスタマージャーニーマップを整理することで、自社の商品・サービスに適したマーケティングチャネルが見えてくると思います。限られた費用とリソースで広告効果を最大化するためには、有効なタッチポイントの見極めとマーケティングチャネルの選定、そしてそれらを継続して改善することで潜在顧客にくり返しリーチを図っていくことが大切です。

 

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