入試採点ミス 再発防止策を決定 3重チェック体制構築 茨城県教委

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茨城県立高校入試で問題用紙の配布を待つ受験生ら=2021年3月3日、龍ケ崎市の竜ケ崎二高

茨城県立高入試などの採点ミス問題を巡り、茨城県教委は24日、来春以降の入試に反映する再発防止策を決定した。同日午前に開かれた定例の教育委員会で報告し、了承された。内容は第三者委員会の提言が軸で、3重のチェック体制を構築。さらに目安箱の設置など採点ミス防止に向けた現場との意思疎通の仕組みを設ける。新たな採点システムについて委員からは、検証と改善を続けるよう求める意見や教員の負担増を懸念する声が相次いだ。

採点とその確認の作業は従来一つの流れだったが、防止策では作業を2組のペアに分けた上で、結果を照合。照合などの全員分の検証、合否ラインの解答用紙の点検も新たに追加し、3重のチェック体制とする。来春入試は採点と検証で最大4日間とし、県立高は土日を含む。今春は平日に最大2日の採点期間だった。点検日は、合否判定会議の前日に1日設ける。

またミス防止に関し、教員の意見を県教委に届ける目安箱設置、教員の地域別意見交換会など現場の声を反映させる仕組みを築く。

ほかに、再発防止策と現場の意見を踏まえた採点マニュアル作成とシミュレーション▽不合格者への解答用紙の写しの郵送(県立高は合格発表日、県立中・中等教育学校は発表翌日)▽学校単位でつくっていた部分点などの詳細な基準を県教委が提示▽採点欄の新設-といった取り組みを行う。

定例委員会で、市原健一委員は「どういう体制をつくっても、完璧はあり得ない」と指摘し、継続的な見直しを求めた。川上美智子委員も「年度ごとにきちんと見直し、改善を加えて」と意見を述べた。

チェックの多重化に関しては、中田俊之委員が「煩雑になって(教員の)負担が増える。働き方改革と逆行するところがある」とし、負担軽減の配慮の必要性を強調。中庭陽子委員も「教員の負担で懸念がある。(精神的な疲れや焦りを)できるだけ防ぐ手だてが必要」と対応を求めた。

終了後、小泉元伸教育長は「今の時点で考えられるものは網羅できた。改善すべき点は直しながら、来年度、再来年度に向け良いものにしていく」と話した。

定例委員会では、採点ミスに関わった教職員や管理職の25日付処分について、非公開で審議し正式決定。県教委は同日公表予定で、懲戒処分など千人規模になる見通し。