ANA超大型機エアバス 「空飛ぶウミガメ」就航2周年 コロナ禍、ハワイへ飛べず 活躍の舞台周遊フライトに

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就航2周年を迎えた「空飛ぶウミガメ」の1号機=成田空港

 愛らしいウミガメの見た目で人気を集めている全日本空輸(ANA)の超大型機エアバスA380が24日で就航2周年を迎えた。成田-ホノルル線に投入されたが、新型コロナウイルスの感染拡大でデビューから1年もたたずに運航できなくなった。今はファンやリピート客の強い声に押され周遊フライトに活躍の舞台を変え、再びハワイにつながる空を飛ぶ日が来るのを待っている。

 A380はそのデザインから「空飛ぶウミガメ(フライング・ホヌ)」と呼ばれている。ホヌはハワイ語でウミガメを意味し、神聖で幸運をもたらす存在とされる。

 2019年5月に運航開始した1号機はハワイの空をイメージした青色のウミガメの顔や親子の姿が描かれた。愛称は「ラニ」。海外も含めた2千件以上の一般応募から17年3月にデザインが決まった。見た目に加え、全長72.7メートル、高さ24.1メートルで520人乗りの2階建ての巨大な機体も航空機ファンのみならず、多くの人から注目を集める。

 ハワイの海を表現したエメラルドグリーンの2号機「カイ」も1カ月後にデビューし、数カ月で成田-ホノルル線の座席数シェアを約20%から約30%に押し上げた。約800便飛ばし延べ36万人を乗せたが、新型コロナによる需要減で昨年3月に運航中止となった。

 昨年4月から4カ月間は2機とも飛べず、成田空港の駐機場で羽を休めた。そんな中、「ハワイに行けなくてもホヌに乗りたい」というファンの声が届き、全日空は期待に応えようと周遊フライトを企画した。3時間半で富士山など日本列島の上空を回るコースが多く、8月から20回ほど飛行した。人気は高く、今でもフライトの倍率は5~15倍になる。

 新型コロナの感染状況が落ち着き需要が戻れば、成田-ホノルル線の運航再開が優先されるが、全日空は6月以降も状況に応じて周遊フライトの実施を検討するという。貨物便を併用していない航空機としてレジャーマーケットのさらなる掘り下げも模索する。

 今秋には昨年4月の導入予定を延期していた3号機が仲間入りする見込み。3号機はハワイの夕日を模したオレンジ色の機体になる予定。就航前から今年3月までハワイ線の販売責任者だった広報部の嵐竜介マネジャー(41)は「ホヌが飛べずに空港にいる姿を見るのはもどかしい。いつか旅行が可能になった時の復活の象徴になるよう努力したい」と語った。

空飛ぶウミガメの2号機。目をつぶり笑っているように見える