打順テコ入れ、コーチ陣も配置転換 5発大勝のDeNA三浦監督「交流戦を機に…」

DeNA・三浦大輔監督【写真:小谷真弥】

ソトが2打席連発と活躍するなど今季最多5本塁打が乱れ飛んだ

■DeNA 10ー3 オリックス(25日・横浜)

セ・リーグで最下位に低迷するDeNAが、交流戦開幕と同時に見違えるような強さを見せた。25日に本拠地・横浜スタジアムで行われた交流戦初戦のオリックス戦。今季最多となる1試合5本塁打を放って10-3で快勝した。

序盤からオリックス先発でパ・リーグを代表する右腕の山岡を攻略した。2回、先頭のタイラー・オースティン外野手が中前打で出塁すると、続く宮崎敏郎内野手が高めに浮いたフォークを左翼席へ運ぶ先制5号2ラン。2死後には、大和内野手も左翼ポール際へ1号ソロを放った。

4回にはネフタリ・ソト内野手が左翼席へ6号2ランを浴びせ、この回で山岡をKO。5回には2番手の右腕・金田から主将の佐野恵太外野手がバックスクリーン左へ5号2ラン。2死後にソトが2打席連発の7号ソロで続き、この時点で8-0として早々と試合を決定づけた。DeNAの1試合5本塁打は、昨年8月1日の阪神戦(甲子園)以来となった。

8回には桑原将志外野手の2点二塁打でダメ押し。投げては、先発のマイケル・ピープルズ投手が大量の援護を得て7回6安打1失点に抑えて今季2勝目(1敗)を挙げた。

2番に捕手を起用するのは球団では14年ぶり

この日、就任1年目の三浦大輔監督が動いた。伊藤光捕手を今季初めて2番に起用。球団で捕手がスタメンで2番を打つのは、2007年10月9日の中日戦の相川亮二氏(現巨人バッテリーコーチ)以来、14年ぶりのことだった。

伊藤光はこの日、4打数1安打1死球。指揮官は「光は打撃の状態がいいし、細かいこともできる。交流戦を機に新しいオーダーを組みました。(勝利は)選手たちが気持ち新たに頑張った結果だと思います。(交流戦で)いいスタートを切れてよかった」と相好を崩した。

コーチ陣も投手・打撃両部門で、この日から配置転換を行った。投手部門ではこれまでベンチにいた木塚敦志投手コーチと、ブルペン担当だった川村丈夫投手コーチを入れ替えた。さらに、嶋村一輝打撃コーチをベンチから外して、66歳のベテラン田代富雄巡回打撃コーチを入れた(坪井智哉打撃コーチは引き続きベンチ入り)。

三浦監督は「木塚コーチは(過去に)ブルペン担当の経験があるし、交流戦を機会にリリーフ陣を活性化してもらえればと思う。打撃部門もそうだが、1か所でなく、いろんな視点からアドバイスを送ってもらいたい」と説明した。

「先制、中押し、ダメ押しという点の取り方は理想的だった」と語った三浦監督。主将の佐野は「交流戦に入って景色的にがらっと変わった。ここからいい流れで戦っていきたい」とうなずいた。大事なのは快勝に沸く雰囲気をどう今後につなげていくかだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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