若い世代でコロナの感染拡大が続くなか、当事者となるZ世代が提言

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。5月5日(水・祝)放送のTOP NEWSでは、新型コロナウイルスが若い世代で感染拡大する現状について議論しました。

◆若い世代も自粛しているものの止まらない感染拡大

NPO法人「あなたのいばしょ」代表の大空幸星さんは、若者も含め国民全体が自粛しているにも関わらず感染拡大が進むなか、この状況を変える鍵となるのは「感染症対策」と指摘。感染が下火になったニュージーランドを例に挙げ、「徹底したゲノム解析を含め、感染源の洗い出しも行っている。本丸の感染対策をしっかりやることが一番大事だと思う」と改めて主張します。

現在、驚異と目されている変異株。5月3日に発表された変異株のスクリーニング検査の結果は、総数649人のうち20代が193人で30代が106人。20代が全体の3割を占めるなど、やはり若者の間での感染が危惧されています。

しかし、インスタメディア「NO YOUTH NO JAPAN」代表の能條桃子さんは「この数字だけを見て若い世代だけ取り上げることは危険なんじゃないか」と憂慮し、「若い世代も自粛しているし、それでもまだ収まっていないのだから、他の方法も考えないといけない」と言います。

◆東京都が行う新たな感染予防対策…Z世代の評価は?

そんななか、東京都は人気YouTubeチャンネル「はじめまして松尾です」と小池知事がコラボした感染予防を呼びかける動画を5月1日に公開。その再生回数は放送時ですでに120万回以上と大きな注目を集めています。

これに対し、キャスターの堀潤は「やれることは全部やり切ったらいい」と言い、大空さんも「各地方自治体が創意工夫し素晴らしい。これは(クリエイター側が)無償協力していて、クリエイターのみなさんも素晴らしい」と評価。ただ、「これを観ているのは、多分自粛している若者たち。街に出て、大人数でお酒を飲んでいる人たちはあまり観ていないと思う」と効果のほどが不確かで、「彼らにどう届けるかをもっと考えないといけない」と提起します。

能條さんも「動画自体は面白い」と言いつつも、「これはこれでいいんだけど、今の若い世代が求めているのは、自分の行動をなぜ変えないといけないのか。それを理解できるコンテンツやエビデンスベースの政策。例えばデータを使うなど、こういう未来のためにこういう行動をしてほしいと未来を見せることが大事」とさらなる施策を求めます。

◆オンライン授業は今後も続けるべきなのか?

また、この日はコロナ禍で広がるオンライン授業の是非についても言及。番組Twitterには、「対面と併せてリモートでしかできない授業ができるといいね」、「分量はともかくオンライン授業は続けるべき。近年増えている地震や水害などの被災時にも教育をインフラとして継続できる可能性がある。不登校にも」といった意見が寄せられ、大空さんが手掛ける相談窓口にもさまざまな声が届いていると言います。

この1年間のオンライン授業で鬱のような状態になってしまった学生がたくさんいるそうで、大空さんは「学校に行きたい人は行ける、オンラインを受けたい人は自宅でオンライン授業が受けられる、そのハイブリッドが一番望ましいんじゃないか」と訴えます。

一方、能條さんは「学校の目的は、ただ知識をインプットすることだけじゃない。(友人などと)直接会って得られるものも大事にしたい」と話していました。

この日は、視聴者に「コロナが終息してもオンライン授業を続けるべき?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆コロナが終息してもオンライン授業を続けるべき?
続けるべき……832pt
続ける必要はない……657pt
どちらとも言えない……513pt

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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