ホンダ 新型ヴェゼルが目標の6倍を超える3万2000台を受注! 8割近くを約290万円の「e:HEV Z」が占める

ホンダの新型「ヴェゼル」が2021年4月23日に発売を開始してから1ヶ月が経過した。ホンダから発表された販売状況によると、デビュー1ヶ月後の5月24日時点で累計受注台数は3万2000台を超えた。月間販売目標5000台の6倍以上という好調ぶりだ。人気のグレードやボディカラー、ガソリン車とハイブリッド車の比率などをまとめてご紹介しよう!

ホンダ 新型ヴェゼル「e:HEV PLaY」「e:HEV Z」[2021年4月23日発売]

発売1か月前の先行予約も功を奏し、目標5000台に対し3万2000台の受注を獲得! 幸先良いスタートを切った新型ヴェゼル

ホンダは、2021年4月23日(金)に発売を開始した2代目新型「ヴェゼル」の受注状況について発表した。

ホンダ 新型ヴェゼル「e:HEV PLaY」[ボディカラー:サンドカーキ・パール&ブラック]

新型ヴェゼルは、2021年2月18日(木)にワールドプレミア(世界初公開)を実施。国内では正式発売に先駆け3月11日(木)より先行受注を開始している。

発売前から大いに話題を呼んだことも功を奏し、新型ヴェゼルは発売開始後1ヶ月が経過した5月24日(月)の時点で、3万2000台の受注を獲得した。これは5000台の月間販売目標に対し実に6倍以上の受注で、幸先の良いスタートとなった。

ホンダ 新型ヴェゼルの納期は3ヶ月から1年待ちとグレードにより大きな違いが発生

ただし新型ヴェゼルは、グレードによっては長い納期待ちも発生している状況がMOTA(モータ)の取材で明らかになった。

ホンダ 新型「ヴェゼル」グレード別納期[2021年5月21日(金)現在・Honda調べ]

ホンダによると、2021年5月21日(金)現在、ガソリン1.5リッターの「G」(FF:227万9200円/4WD:249万9200円)の納期は2021年8月下旬から9月頃(約3ヶ月待ち)の見込み。

これに対し、ハイブリッドモデルの「e:HEV X」(FF:265万8700円/4WD:287万8700円)「e:HEV Z」(FF:289万8500円/4WD:311万8500円)の納期は2021年10月下旬頃(約5か月待ち)、さらに「e:HEV PLaY」(FF:329万8900円)の納期については大幅に遅く、来年2022年5月下旬頃(約1年待ち)にまで伸びてしまうという。

「e:HEV Z」が76%を占めダントツ人気! グレード別受注比率

一番人気は主力グレード「e:HEV Z」[ボディカラー:プレミアムサンライトホワイト・パール]

それでは、新型ヴェゼルの受注割合について見てみよう。

パワートレイン別の受注構成は、ガソリン車7%に対しハイブリッド(e:HEV)車が93%と、圧倒的にハイブリッド比率が高い。

グレード別の構成比では、「e:HEV Z」が76%と、8割近くを占めた。次いで「e:HEV PLaY」12%、「G」7%、「e:HEV X」5%という構成だ。なお全体ではFF車が81%を占め、リアルタイムAWDを搭載する4WD車は19%の割合となっている。

ボディカラーは白系とダーク系が人気!

ボディカラー別では「プラチナホワイト・パール」が33%で1番人気。次いで「クリスタルブラック・パール」18%、「プレミアムサンライトホワイト・パール」17%となっている。2トーンカラーでは「プレミアムサンライトホワイト・パール&ブラック」6%、「サンドカーキ・パール&ブラック」4%、「ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー 」1%といった比率になっている。

数値は新型ヴェゼル全体で見たもののため、e:HEV PLaYグレードのみで選択出来る2トーンカラーの比率は低くなっている。

新型ヴェゼル全体の33%を占める人気色「プラチナホワイト・パール」,「クリスタルブラック・パール」は18%で2番人気
新型ヴェゼル全体の33%を占める人気色「プラチナホワイト・パール」,「クリスタルブラック・パール」は18%で2番人気
2トーンで最も人気の「プレミアムサンライトホワイト・パール&ブラック」は6%, 「ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー」は全体の1%でちょっとレアなカラーだ
2トーンで最も人気の「プレミアムサンライトホワイト・パール&ブラック」は6%, 「ミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバー」は全体の1%でちょっとレアなカラーだ
陰影の効いた特別色「プレミアムサンライトホワイト・パール」は全体の17%, e:HEV PLaYのテーマカラーである「サンドカーキ・パール&ブラック」は4%
陰影の効いた特別色「プレミアムサンライトホワイト・パール」は全体の17%, e:HEV PLaYのテーマカラーである「サンドカーキ・パール&ブラック」は4%

新型を象徴するグレード「e:HEV PLaY」が支持されたのはヴェゼルのコンセプトが広く受け入れられた証し! 早期の増産に期待!

ホンダでは、装備の充実したe:HEV Zグレードが最も売れると想定し、実際そのような結果になった。一方で、新型ヴェゼルの特徴と個性を強調した象徴的なグレード、e:HEV PLaYの好調ぶりは想定以上だったと説明する。

そのため生産計画に偏りが発生。さらに折からの半導体不足の問題も絡み、e:HEV PLaYが極端に長い納期となってしまったという。

半導体問題の解消など課題も多いものの、ホンダでは現在、海外拠点での生産立ち上げなどと併せ、生産計画の見直しを図っている最中だ。

「e:HEV PLaY」のインパネ回り,明るい内装とパノラマルーフを備える「e:HEV PLaY」
「e:HEV PLaY」のインパネ回り,明るい内装とパノラマルーフを備える「e:HEV PLaY」

新型ヴェゼルのコンセプトを最も色濃く表現したe:HEV PLaYグレードが支持されたということは、新型の方向性が広く受け入れられた証左でもある。1日も早い納車を待ち望むユーザーのためにも、早期の増産化を期待したい。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:和田 清志・茂呂 幸正・Honda]

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