富士山噴火時の溶岩流に備え 神奈川・山北町、150キロ離れた茨城県境町と災害時応援協定

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富士山噴火を想定し、協定書にサインする茨城県境町の橋本正裕町長(左)と山北町の湯川裕司町長

 3月に改定された富士山噴火ハザードマップで新たに溶岩流による被害想定が示された山北町。未曽有の大災害時に住民の避難先を確保しようと、同町は24日、約150キロ離れた茨城県境町と災害時の相互応援協定を締結した。利根川流域に位置する境町は河川氾濫では町域の95%が浸水するとされ、避難生活の長期化も予想される。

 遠く離れた小さな町が「一つの自治体でできないことを助け合えれば」といざに備えている。

 山梨、静岡、神奈川の3県などでつくる富士山火山防災対策協議会が最新研究からハザードマップを17年ぶりに改定した。

 これまでの想定から最悪のケースとして溶岩噴出量が2倍となり、相模原、小田原市などにも溶岩が到達する恐れがあることが示された。

 溶岩が酒匂川を下ってきた場合、山北町には噴火から33時間後に県内で最も早く到達。町役場も1カ月後に溶岩に飲み込まれる可能性がある。

 山北を含めた県内7市町が活動火山対策特別措置法(活火山法)に基づく火山災害警戒地域に追加指定される方針という。

 協定は、洪水や地震、噴火などの大規模災害を想定。救援物資の提供や復旧作業への職員派遣のほか、双方の住民の避難を受け入れるとしている。

 境町は移動可能なコンテナハウスを導入しており、緊急時には山北町でも仮設住宅として活用できるようになる。