袁隆平氏:慈善と人類の幸福に尽力

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【北京2021年5月25日PR Newswire=共同通信JBN】
*袁隆平(Yuan Longping)氏に関するChina.org.cnによるニュースリポート

5月22日、数え切れないほどの人々が飢えから脱する手助けをした著名な中国人科学者の袁隆平氏が死去し、中国の国民にあふれ出す悲しみを引き起こした。同氏の逝去は数々の海外メディアにより報じられた。

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「ハイブリッド米の父」と呼ばれた袁隆平氏は、1973年に世界初の収穫量の多いハイブリッド米を栽培した。それ以来、ハイブリッド米の収穫高は1畝(約0.07ヘクタール)につき300キロから500キロへ、そして700キロまで伸び、世界記録を更新し続けた。今では、袁氏のチームが開発したスーパーハイブリッド米、超優1000(Chaoyou 1000)の1畝あたりの収穫高は1000キロを超えている。同氏の開発前に、世界の科学的なコミュニティーでは米は異種交配できないと信じられていた。

平凡そうに見えて偉大なこの人物は、人口14億の国、中国が食料の自給自足問題を解決するのに一役買っただけでなく、世界的な食料安全保障にも重要な貢献をした。

袁氏のチームが開発したハイブリッド米は現在、世界中の何十もの国や地域で広い用途や試験的な田植えのために導入されている。マダガスカルでは、ハイブリッド米の収穫高が在来品種より300%も高かった。インドネシアでは、在来種の2倍以上生産された。2018年には、史上初めて袁氏のチームがドバイの砂漠における米作試験に成功した。

多くの人々から見ると、同氏は孤独や困難にもかかわらずねばり強く夢を追いかけた科学者だった。ハイブリッド米育種実験は決して簡単なことではない。研究の初期に、袁氏は6つの野生雄性不稔植物を見つけるまで自分で1万4000以上のイネを分析した。同氏は90歳という年齢で、ハイブリッド米の成長を観察するためほぼ毎日田んぼを訪れ、変わらず研究を行っていた。

また、袁氏は人類の幸福への揺るぎない献身を持つ慈愛に満ちた人物でもあった。教養ある家庭に生まれたが、若い頃に飢餓を目撃して農業の研究に没頭しようと決心した。同氏は10年以上、アフリカの国々がハイブリッド米を育てる手助けをし、米の生産力を引き出すため何十年もたゆまぬ努力をした。晩年の数年間は海水稲の研究と開発に尽力した。同氏は世界中の人々に十分な食料が行き渡るという人生をかけての願いをかなえるためあらゆる努力をした。

袁隆平氏は、小さなイネ種子という貴重な財産を世界に残した。ある時「人は種子のようなものだ。皆が良い人間に成長するよう努力しなければならない」と述べたことがあった。平凡そうに見えて偉大なこの人物は、皆の記憶に残るべきだ。

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袁隆平:慈善と人間の幸福に尽力
http://www.china.org.cn/video/2021-05/25/content_77524871.htm

ソース:china.org.cn