世界的ワインコンテストで入賞 都農ワイン4銘柄

IWCに入賞した都農ワインの4アイテム

 世界最大級のワインコンテスト「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」(IWC)で、都農町・都農ワイン(小畑暁社長)の4アイテムが入賞した。銀賞を獲得した「白水アンフィルタード シャルドネ#6―B」は、都農、川南町のブドウ畑が台風被害に遭った2019年産。同社は「“台風王国”の厳しい条件の年に高い品質を示せたことは励みと希望になる」と手応えを語る。
 IWCは毎年4月に英ロンドンであり、審査は公平性を期して名称や産地を伏せて行う。今年は世界52カ国から出品があった。
 19年は台風8号により両町のブドウ畑で倒木や実の落下が発生。特に都農町の被害は甚大で、町によると被害額は1億1732万円に上る。「白水―」に使用したシャルドネ種は幸い、前年並みの収量を確保。ワインはトロピカルな香りがあり、九州で最も古い樹齢30年弱の同品種が、土地ならではの味わいを強く反映しているという。
 このほか銅賞に「プライベートリザーブ 甲州」(19年産)、奨励賞に「プライベートリザーブ マスカット・べーリーA」(16年産)、「牧内アンウッディド シャルドネ」(20年産)が選ばれた。
 小畑社長らは「台風被害で品評会への諦めもあったが、ブドウに救われた。尾鈴のブドウのポテンシャルの高さが示せた」と話す。

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