野菜1つ"10円から"…「小樽産うに」登場に客大喜び...すごい居酒屋の露店販売

JR札幌駅北口より徒歩3分ほどの場所にある居酒屋「札幌駅北口酒場 めしと純米」。現在は緊急事態宣言により、昼間はノンアルコールの定食屋・夜の営業は休業しています。

ところが夜にめしと純米の前を通ってみると、お店の前には何やら露店が。
野菜や魚など、種類豊富な食材たちが並んでいます。なぜ夜の営業を休業しても露店を出しているのか? 店主の市川さんに伺ってみました。

「漁師さんや農家さんのおいしいものを届けたい」

めしと純米が露店をはじめたのは、まん延防止等重点措置が発令されたのと同時期。飲食店の休業が相次ぎ、漁師や農家から倒産しそうという声を受けたそう。
そこで「漁師さんや農家さんがこんなにもおいしいものを作っているんだ」ということを伝えるべく、いつもなら料亭などに卸す食材を、消費者が買えるよう露店での販売をはじめたんですって。

「正直、店頭での販売は少しの利益しかないですが、これは私たちも生産者と共存共栄の思いで行っております」と話します。店の利益は求めず、飲食店と生産者2人3脚の歩みを止めません。

露店は"食材の宝庫"

露店には魚や貝、初物の小樽産ウニまで並んでいます。
「今年のウニは大粒で甘みが強く濃厚な味。店頭では一番手といわれる上質なウニを、小売店よりも1,000円近く安い価格で販売しています」とのこと。出来栄えが良いウニをさらに安く買えるなんて…おうちご飯も華やぎます。

販売している魚はさばいて処理までしてくれるので、さばくのが苦手な方は「一声かけて」よいそうです。

野菜類は、帯広の森田農園や十勝川西の長いも、そして赤井川のアスパラなど。食材の宝庫といわんばかりのバラエティー豊かなラインナップです。
「野菜の値段は1つ100円のものをはじめ、日によっては10円から買える目玉商品までありますよ」と、お得情報を教えてくれました。

居酒屋の作る「和のランチ」

めしと純米では現在、お酒の提供をせずに定食ランチを営業しています。
小樽直送の海鮮を使った「お刺身定食」「ばらちらし定食」「自家製ほっけ定食」「ザンギ定食」のほか、日替わり定食は、800円からですって。

お世話になっている生産者さんに少しでも役にたてれば…

「私たち居酒屋は大変ではありますが、例えばウニの漁師さんなどは価格が暴落し獲ること自体意味がないような状況になっています。農家さんも自然と共存して生産しているにも関わらず、売れなければ廃棄となります。小さな取り組みかもしれないですが、いつもお世話になっている生産者に少しでもお役にたち、また居酒屋に来られるようになった時に、その生産者の食材がお客様に求められるようになればと思っております。是非ご家庭で、どこの誰が作った、獲った食材なのかを知ったうえで食事に一品を添えていただければと思います」

野菜をならべながら、そう話してくれました。

漁師や農家を応援したいとはじめた居酒屋の露店。集まったお客さんは、普段は買えない食材を手にして、おうちごはんの充実を喜んでいました。

札幌駅北口酒場 めしと純米

住所:札幌市北区北9条西4丁目5-2 1階
営業時間
店舗:午前11時~午後8時
露店:午前11時~午後7時
TEL:011-374-7466

(上記の情報は記事作成時点でのものです。最新の情報は各店舗にお問い合わせください)

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