【新型コロナ】神奈川15市町でワクチン打ち手など1日120人不足 県が派遣検討

定例会見に臨む黒岩知事=26日午後、県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、黒岩祐治知事は26日の会見で、県内自治体が実施するワクチン接種で「打ち手」などになる医療従事者の不足が1日約120人に上ると明らかにした。知事は「郡市医師会や関係医療機関と連携し、人材派遣のスキームを構築したい」と説明。市町村に対して医療従事者などの人材の派遣を検討する考えを明らかにした。

 住民の接種に当たる医療従事者へのワクチン接種は、5月中に完了する見込みという。

 県は住民への接種を担う市町村に対し、15人体制の支援チームを設置。各自治体に接種を進める上での課題を聞き取ったところ、予診や接種に当たる医療従事者の不足人数が15市町の合計で1日当たり約120人に上った。集団接種の会場で受け付けなどを担当する事務スタッフの確保を求める要望も10市町からあった。

 また、政府がワクチンの「打ち手」として救急救命士の活用を検討していることに対して、知事は「資格はあっても救急救命士として働いていない人は万単位でいる。うまく活用する方策はあると思う」と述べ、期待感を示した。知事はこれまで、ワクチン接種に救急救命士の活用を政府に要望してきた。

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