<南風>東京沖縄県人伝絵巻物

 私は子供の頃から人間観察が好きで景色を眺めるように人を見てました。

 そんな私が今、考えているのは「東京沖縄県人伝絵巻物」の出版。故郷を離れ上京した人たちの活躍を紹介する絵巻物。(上京する沖縄の若者のガイドライン)全3部作で最初は尊敬する70歳以上の先輩。次が現役の40~60代。そして未来を担う20代、30代の若者たちと、さまざまな角度から見た人物像を描きます。

 出身地、出身校、業種、趣味等見方を変えるからおもしろいよ。最初の登場人物はそれぞれの世界で足跡を残し人生の集大成に差し掛かった先輩。尊敬する大先輩だけど今回はあえて敬称なしで紹介します。

 出身校は琉球大学、那覇高、首里高、那覇商業高がダントツ。那覇商は仲田清祐(元関東沖縄経営者協会会長・元東京沖縄県人会会長)、人望が厚い大城友宏(沖縄ツーリスト元常務)、中村孝(元琉球新報大阪支社長)。那覇高は重田辰弥(元関東沖縄経営者協会会長)。最近、重田さんの人生を題材にした「沖縄―奄美の境界変動と人の移動」が出版された。石垣島の八重山高は、渡久山長輝(元日教組書記長)と伊良皆高吉(八重山芸能の雄)。

 視点を変えて出身地別では宮古島出身の金城驍(東京沖縄県人会会報の元編集長)、久米島の亀川正子(元東京沖縄県人会理事)、やんばるの高山厚子(沖縄料理評論家)。伊是名島は最強の女性経営者の小泉ケイ子(苦労人)。

 異色といえばボリビア育ちの長嶺爲泰、ボリビア時代の苦労話は心が震えました。そして趣味のゴルフではよくラウンドする日産ディーゼル元社長でロッキーチャレンジ賞で有名な仲村巌。皆、人間味あふれる魅力的な方々だから読むと会いたくなるよ。東京で活躍した沖縄の大先輩方々万歳、沖縄の若者の未来に万歳。絶対にコロナに負けるな。

(新垣進、関東沖縄経営者協会会長)

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