審判団が右腕に帽子交換を命じる カージナルス監督激怒

【カージナルス4-0ホワイトソックス】@ギャランティードレイト・フィールド

カージナルスはトミー・エドマンが2本塁打を放つ活躍を見せ、ホワイトソックスに4対0で完封勝利。3連戦の最終戦を制し、今季2度目の被スイープを回避した。先発のジョン・ガントから始まる4投手のリレーでホワイトソックス打線をシャットアウトしたカージナルスだが、3番手のジオバニー・ガイエゴスが1点リードの7回裏一死1・2塁のピンチでマウンドに上がった際、審判団がガイエゴスに帽子の交換を命じたことに対してマイク・シルト監督が激怒し、退場となる一幕があった。

ガイエゴスが登板した際、二塁塁審のダン・ベリーノがガイエゴスの帽子のツバに黒い汚れが付着していることに気付き、責任審判のジョー・ウエスト(前日の試合で通算5376試合出場のメジャー新記録を樹立)は帽子の交換を命じた。メジャーリーグでは投手による違反物質の使用の排除を進めており、ガイエゴスの帽子はメジャーリーグ機構へ送られ、さらなる検査を受けることになったが、ウエストの言い分によると、ガイエゴスのルール違反を疑ったわけではないという。「帽子が汚れていると疑惑の目を向けられる可能性がある。我々は投手を守るために判断したんだ」とウエストは主張する。

一方のシルトは、1点リードの7回裏一死1・2塁という緊迫した場面で投手を動揺させるような出来事が発生したことに激怒。「あの場面は(審判団が)あのような行動を起こすのに相応しくない」と怒りをぶちまけた。シルトは審判団の動きがホワイトソックス側の差し金によるものであることを否定しており、また、メジャーリーグが投手の違反物質の使用の排除を進めていることにも賛同。「重要な場面で投手を動揺させないでほしい」の一心で審判団に食いついたとみられる。

シルトが退場になった直後、ガイエゴスはホゼ・アブレイユとイェルミン・メルセデスを2者連続で空振り三振に仕留めてピンチを脱出。8回裏も続投して三者凡退に抑え、今季リリーフ投手最多の29イニングを投げて防御率1.86をマークしている実力を見せつけた。

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