【大相撲】元稀勢の里・荒磯親方「伝統文化を継承し、弟子にも伝えていきたい」 部屋創設に思い

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思いを語った荒磯親方

大相撲の荒磯親方(34=元横綱稀勢の里)が27日、代表取材に応じ、新設する「荒磯部屋」への思いを語った。

現役引退から2年。田子ノ浦部屋付き親方として指導を続けてきた荒磯親方が、新たな部屋を設立する。「親御さんから預かった弟子を強くさせ、成長させることが目標。伝統文化を継承し、弟子にも伝えていきたい。力士としての振るまい、言動も大切にしながら指導していく。同時に地域貢献を図り、相撲を通じて地域との交流に携わっていきたい」と言葉に力を込めた。

部屋は茨城・阿見町に建設予定で、来夏の慣性向けて準備を進めている。それまでは筑波大の敷地内に「仮部屋」を設置するという。

地元でもある茨城を拠点にした理由は「相撲の普及面を含め、地方の広い土地なら自分のやりたい育成ができる。環境を重視し、いろいろな挑戦ができると思った。故郷へ恩返しをしたいという気持ちもある」と説明。また、独立のタイミングについては「いろいろな縁があった。勉強をさせてもらう中で弟子も入ってきた。いろいろな意味でスムーズに進み、土地にも巡り会った。特に引退から2年と決めていたわけではない」とした。

今年3月には早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程1年制を修了。「新しい相撲部屋経営の在り方」とのテーマで作成した修士論文が最優秀論文として表彰された。「これからだと思う。大学院で新たな視野が広がったので、これからいろいろな局面で生かしていければと思う」と、土俵から離れた経験も活かすつもりだ。

横綱を経験しながらも「自分は早く十両に上がったが、伸び悩んだ時期も結構あった。だから最終的にどこにいるかが大事。一気に上がっても、上がったら落ちないことが大事。早い遅いは関係ないと思う。力士の体づくりに時間をかけてやっていきたい」と荒磯親方。新部屋での指導方針は「力士一人ひとりを見極め、個性を伸ばす指導を心掛ける。個性を伸ばすためには基本が大事なので、基本に忠実な稽古を重視したい。その上で力士一人一人に合った指導をしていきたい」と明かした。

日本相撲協会はこの日、荒磯親方が8月1日付で田子ノ浦部屋から独立し、「荒磯部屋」を新設することを承認。田子ノ浦部屋から力士4人が転属する。