【FMW―E】大仁田が鈴季すずを後継者に指名“令和の邪道娘”誕生じゃ

大仁田(左)と鈴季は揃ってファイヤー!

邪道娘の誕生じゃ! 新団体「FMW―E」を立ち上げた大仁田厚(63)が女子電流爆破の後継者を“指名”した。最有力候補として目をつけたのが「アイスリボン」に所属する18歳の鈴季すずだ。今秋からは“爆破五輪”となる女子電流爆破の一大イベントを開催する方針で、邪道自ら45歳年下の娘に英才教育を施す。

拠点の佐賀から上京中の大仁田が意外な相手と対面した。先日、鈴季が「電流爆破もやりたい」とコメントした本紙記事を目ざとく見つけ、さっそく関係者を通じて会談を申し出たのだ。このあたりのフットワークの軽さはさすがだ。

あいさつもそこそこに「本当に出たいのか?」と問うと、緊張の面持ちを隠せない鈴季は「ずっと出たいと思っていました」と即答。しかも「祖父が大仁田さんの大ファンなんです」という言葉に心をくすぐられた邪道は「あの長与(千種)選手だって最初は迷っていた。ストレートに電流爆破をやりたいと言ってくれた鈴季選手に敬意を表したい」とうなずいた。

2018年大みそかにデビューした鈴季は昨年、ICE×∞王座を巻き中心選手として団体をけん引。今年2月からはハードコア路線に軸足を移した。葛西純(46)ら並み居る男子デスマッチファイターを相手に「ハードコア七番勝負」をスタートさせ、30日名古屋大会の第6戦では大日本プロレスのアブドーラ小林(44)と対戦する。

小林といえば、FMW―Eの旗揚げ戦となる7月4日の神奈川・鶴見青果市場大会で大仁田との全面対抗戦が決まったばかり。「その心意気は買った。まずはブッチャー(小林)をギャフンと言わせてやれ」とエールを受けた鈴季は「分かりました。私は絶対に、絶対にブッチャーに勝つんじゃ!」と宣言。すっかり邪道口調になっていた。

大仁田が女子の発掘に乗り出したのも理由がある。「格闘界でも女子が出てきて、俺がイベントに参加した(19年4月の米WWE)レッスルマニアでも女子がメインを張っていた。だからハードコアの女王を育てたいと思った。邪道娘を誕生させたい」。旧FMWでは工藤めぐみ(現ゼロワンGM)が有刺鉄線、電流爆破など数々のデスマッチに挑戦し、“邪道姫”として名を刻んだ。

FMW―E旗揚げ後の今秋からは、本格的に女子に力を入れる。大仁田は「女子電流爆破の一大イベントができたらいいなと思ってる。爆破の五輪にふさわしいものができれば」と明かす。コロナ禍次第だが、日本のみならず、世界各国からハードコア路線を志す女子選手を集めるという。電流爆破の“教祖”が女子部門を確立し、世界へと配信する。

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