中国・孫楊 ドーピング疑惑の聴聞会終了「東京五輪に間に合うかも」「ありえない」と物議

孫楊は東京五輪に間に合うのか?(ロイター)

中国・競泳界の〝暴れん坊〟孫楊(29=中国)の東京五輪出場可否について、中国で物議をかもしている。中国メディアによると、孫の一連のドーピング疑惑について、25日に始まったスポーツ仲裁裁判所(CAS)での再審が終了。完全非公開で行われ、6月下旬までに判定が下されるという。

昨年2月に一度はCASから8年間の資格停止処分を受けていたが、裁定者の1人に人種差別的傾向があったことで、奇跡的に差し戻し。今回、最終的な結論が下される。すでに孫は中国水泳協会の特別措置により、予選に出場せずとも東京五輪出場資格を持っている。

もし〝無罪〟が確定すれば、東京五輪開幕1か月前というタイミングでの判決に「新浪体育」などは「東京五輪出場に間に合う」と期待する記事を掲載した。ただし、抜き打ち検査で採取された血液サンプルを、警備員と一緒に壊したとされる孫の暴挙は中国でも広く知られている。

スポーツジャーナリスト賀暁龍氏はSNS上で「もし覆ったらどうなるか? 国際スポーツ界でドーピング検査ができなくなる。抜き打ちドーピング検査制度は崩壊。大会後の検査でも選手が拒否することになる」とありえないと断定した。

ネット上でも「孫を信じる」という声と同時に「彼のニュースは聞きたくない」「世界中から軽蔑されて、本当に国の名誉のために戦ったのでしょうか?」と批判の声も。運命の判決の行方は…。

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