神奈川・油壺マリンパーク閉館で波紋 観光業への影響は?

三浦市の観光振興に貢献してきた京急油壺マリンパーク=三浦市三崎町小網代

 半世紀以上の歴史を持つ京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市三崎町小網代)の9月閉館が、コロナ禍で苦戦する市内の観光業者に波紋を広げている。三浦半島を代表する観光スポットとして長年親しまれてきただけに、「さらに観光客数が落ち込むのでは」との懸念も。関係者らは観光振興につながる跡地利用の早期実現を求めている。

 マリンパークの2019年度来館者はピーク時(1970年度)の3割に当たる26万人と落ち込んだ。それでも油壺地区を訪れた観光客の半数近くを占めている。

 油壺観光協会の出口眞琴会長は「地元の観光業者にとっても、閉館の影響は大きい」と心配する。60年代には年間140万人を超える観光客が訪れていた同地区も、近年は60万人前後と低迷。「自然保護との兼ね合いもあるが、マリンパークの跡地には宿泊もできるような観光施設を整備してほしい」と期待を寄せる。

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