メジャーの現役トレーナーと斎藤隆さんが子どもたちのケガの予防と対策法を伝授

8月21~22日に宮城県石巻市民球場で全国大会が開催される「MLB CUP」に関連するプロジェクトの第1弾、ウェブセミナー「親子で学ぶ! 今日からできるケガの予防と対策」が行われ、元メジャーリーガーの斎藤隆さん、レッドソックスに帯同するストレングス&コンディショニングコーチ、さらに筒香嘉智のパーソナルトレーナーらが登場した。

2年ぶりに開催される「AIG presents MLB CUP 2021」に関連するプロジェクトの第1弾、「成長とケガ予防」をテーマにしたウェブセミナー「親子で学ぶ! 今日からできるケガの予防と対策」が5月27日にオンラインで行われた。

「MLB CUP」とは、2016年に創設された小学4~5年生のリトルリーガーを対象とした野球大会で、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったため、今年2年ぶり5回目の開催が決定している。

MLBアナリストのAKI猪瀬さんをMCに、ドジャースをはじめ、MLB5球団で21勝84セーブを挙げた斎藤隆さんがゲスト出演。今回のウェブセミナーは、野球に励んでいる子どもたちと熱心に応援しているご両親に、ケガを予防すること、ケガをもししてしまったときのアフターケアについて専門家から学んでもらおうと企画された。

レッドソックスでストレングス&コンディションニングコーチを務める百瀬喜与志さんは、レギュラーシーズン中のため事前収録された動画を配信。コアコントロールの重要性、股関節周りの重要性を解説した。

ツインズの前田健太から「MLB CUP」への応援スペシャルメッセージに続き、ドジャースに移籍した筒香嘉智のパーソナルトレーナーを務めている渡邊誉さんも現地から収録動画を紹介。なんと肩・肘のチェックポイント動画には、筒香がシークレットゲストとして出演した。

斎藤さんは、「基本に忠実」が共通点であることを総括として解説。さらに、宮城県仙台市で育った自身の環境から「冬にサッカーができたことがラッキーだった」と2人の現役トレーナーと同様に野球以外のスポーツをやる大切さも語った。特に子どもの柔らかい身体のときには、様々な方向に動く分、ケガのリスクも高くなる。「1つの運動だけを繰り返しやるのはケガのリスクに繋がる」という。

また「どうやって故障を乗り越えられたか」という質問に対し、「普段向きあえることのない時間、それが長ければ辛い時間になるが、改めて自分は何のために、何を目標に野球をしているのかを見直す時間に充ててほしい。そして、肩を壊しても下半身はトレーニングできる、自分が痛めたところ以外を強くするチャンス。ケガをしている自分は本当の自分に近い、落ち込んでしまったり苦しいが、そのとき頑張って球拾いをしたり、チームの雑用を頑張れると、人として成長できる。自分がプレーできなくてもほかの人がケガをすればいいと思わず、自分が気づいていなかったプレーヤーの動き、仲間の動き、いいところ探しの時間に充ててほしい」と熱く答えた。

なお、6月17日にはプロジェクトの第2弾として「成長のための食育」をテーマにしたウェブセミナーが予定されている。

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