インド変異株、早期判別 コロナ検査で県衛生研 ゲノム解析31日導入 対策協議会で報告

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新型コロナ対策の情報を共有した富山県の対策協議会=県庁

 第5回富山県新型コロナウイルス感染症対策協議会は28日、県庁で開かれ、県衛生研究所の大石和徳所長は、ウイルスの遺伝子配列を解読し、どの国に由来する変異株か調べるゲノム解析検査を31日から導入すると報告した。感染力が強いとされるインド由来の変異株かどうか早期に判別し、速やかな対策につなげる。

 研究所は2月2日から、変異株かどうか調べる「変異株PCR検査」を行っている。変異株の場合、国立感染症研究所に検体を送ってゲノム解析をしていた。どの国の由来か分かるまで検体を送る時間に加え、全国から検体が集まり「順番待ち」もあるため、判明まで一定期間を要していた。

 県衛生研究所でゲノム解析を行うことで、現時点では県内で未確認のインド由来株が出た場合、早期に把握して、感染者の周囲の検査対象者を広げるなど効果的な対応につなげられる。6月上旬にはインド由来株にみられる変異を調べるPCR検査も開始し、より素早くインド由来株を見つける体制を整える。

 大石所長は県内の新規感染者は現在、「N501Y変異」の変異株にほぼ100%置き換わったと説明した。研究所によると、ウイルス量が少なくて判定不能だった検体を除くと、5月17~23日の検査は全て「N501Y変異」だった。

 県内のクラスター(感染者集団)は昨年度1年間で12件だったが、今年度は既に17件発生しており、射水市七美の障害者支援施設「いみず苑」で過去最大規模のクラスターが発生した要因も変異株とみられる。

 新田八朗知事は「効果的に運用することで変異株に備えることができると思う」と期待した。