【レスリング】高谷惣亮の五輪金メダルへ弟・大地が献身サポート 海外予選2大会のため2か月間付きっきり

高谷惣亮(左)と弟の大地

東京五輪レスリング男子フリー86キロ級で3度目の五輪出場を決めた高谷惣亮(32=ALSOK)の弟・大地(26=自衛隊)が“1人4役”のサポートで兄の金メダル取りをアシストする。

全日本選抜選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)2日目(28日、駒沢体育館)の男子フリー74キロ級で3位に入った大地は、海外で行われた兄の五輪予選2大会のため隔離期間を含めて約2か月間、付きっきりでサポート。自分の練習そっちのけで兄のライバルになりきるなど練習相手に徹してきた。

さらに炊事、洗濯、メンタルサポートと大奮闘。「あれ、ある?」「はい」のあうんの呼吸だったそうで「コーチであり、母であり、栄養士であり、トレーナーであり。何でもやりましたよ」(大地)。兄の五輪切符獲得に貢献した。

一方で本人は体重が3キロ落ち、練習不足のまま今大会を迎え「自分なりに仕上げてきたが、淡々とした試合をしてしまった」と反省。2024年パリ五輪へ再出発を図るが「兄貴に金メダルを取らせるために今から何でもやる。そして自分に還元できたらいい」(大地)。レスリング界きっての“一枚岩兄弟”が、大仕事に挑む。

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