順天堂大学 眼不快感の原因解明のため、コンタクトレンズアプリを開発

順天堂大学の医学部眼科学講座・デジタル医療講座の猪俣武範准教授らの研究グループは、日本初(順天堂大学調べ)となる大学の研究室が作成したiOS版コンタクトレンズのアプリケーション「コンタクトダイアリー」のAndroid版を新たに開発し、2021年5月に公開した。

コンタクトレンズの使用者は日本で約1,600万人、総人口の約1割がコンタクトレンズを使用していると推定されている。しかし、装用者の約半数がコンタクトレンズ装用時に多様な眼の不快感を感じている。この眼の不快感が日常生活の質を低下させ、コンタクトレンズ装用を中断する最大の原因となっているものの、要因が複合的に関係していて、不快感の原因は明らかとなっていない。

そこで、研究グループは、この眼の不快感の原因を解析し、原因に応じた複合的な対策ができれば、コンタクトレンズの中断を未然に防ぐことができると考え、コンタクトレンズのアプリケーション「コンタクトダイアリー」のiOS版に続き、Android版を開発した。

「コンタクトダイアリー」は、コンタクトレンズの適正使用と管理に役立つ、順天堂大学医学部眼科学講座・デジタル医療講座によるビッグデータ収集の基盤となる医学研究アプリケーション。収集した情報から、コンタクトレンズ装用による眼不快感の症状の見える化と不快感の原因分析を行うことを目的としている。

アプリの主な機能は、毎日のコンタクトレンズの使用時間や、瞬き時間、眼の赤み度から計測した眼の症状を記録。また、コンタクトレンズの装用時間や交換までの日数、眼科受診予定日が表示され、装用状況を把握することができるとともに、適正装用時間を超過した場合や、入力したコンタクトレンズの交換期間を過ぎた場合にアプリからアラートが出る。

このほか、収集した症状は、写真判定機能とコンタクトレンズ関連ドライアイやアレルギー性結膜炎に関する質問紙票を用いて、うるおいポイントとキレイ眼ポイントで点数化され、自身の眼の状態がひと目で分かるようになる。「コンタクトダイアリー」は、「App Store」と「Google Play」から、無料でダウンロード可能。

参考:【順天堂大学】本邦初!大学医学部発のコンタクトレンズアプリ「コンタクトダイアリー」iOS版に続いてAndroid版をリリース

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