苦労の末にメジャーデビューの夢をつかんだ林部智史

歌手の林部智史がこのほど、6枚目のシングル「ラピスラズリの涙」を発売した。

歌手で、作詞・作曲家として布施明や美空ひばりなど多数のアーティストへの作品も提供してきた小椋佳とタッグを組んだ同作。

林部が今年1月にリリースした、全曲小椋書き下ろしの新曲によるアルバム「まあだだよ」に収録されている楽曲で、今回シングルカットするにあたり、リアレンジして再レコーディングを敢行した。

所属レコード会社エイベックスの公式YouTubeチャンネルでは、「ラピスラズリの涙(Duet ver.)」のレコーディングの模様などをまとめたミュージックビデオも配信。

林部は自身のツイッターで、「アルバム収録時からまた雰囲気を変えた『ラピスラズリの涙』。小椋佳さんとのデュエット。聴きどころ満載です!」とアピールした。

「今年2月、林部のコンサートに小椋がゲスト出演した動画が配信された。その際、小椋は『歌を歌うならこういう声を持ってなきゃいけないなって思わせてくれた』と林部の歌声を絶賛。さらに、『自分で歌を選んで、自分の思いに本当に合致する歌を表現していってほしいなと思いますね』と今後の活動に対するアドバイスを贈っていた」(芸能記者)

山形生まれの林部は高校受験に失敗し1浪する挫折を経験。バスケットボールに打ち込んで全国大会に出場し、山形県の国体選手になるなどの結果を残した。

高校卒業後、県内の看護専門学校に入学したが、在学中にうつ病を経験。看護師を目指すのが困難になり引きこもり生活となって中退。アルバイトをしながら放浪の旅を続け、北海道のホテルで働いていた時、友人から「その声で歌手を目指さないのはおかしい」と言われたことがきっかけとなり、音楽活動への専念を決意。

上京して音楽スクールに通いながら、新聞奨学生として働いたが、オーディションには合格できず。一度は歌手になることを諦め、東京ディズニーシーでキャストとして働いていたが、テレビ東京系「THEカラオケ★バトル」で満点で優勝するなど、その歌唱力が認められ16年に「あいたい」でメジャーデビュー。

同曲はロングヒットとなって「日本レコード大賞」の新人賞などを受賞した。さんざん経験した苦労のおかげで、歌声に深みが加わっている。

*画像はアルバム「まあだだよ」ジャケ写

© 株式会社ジェイプレス社