コロナ禍の自宅学習 長崎県内の保護者「やる気向上困難」68%

 長崎県内の小中学生、高校生の保護者に、新型コロナウイルス禍での子どもの自宅学習に関する意識調査をしたところ、学習時間が増える一方で、子どものストレスも増加していると感じている保護者が過半数に上っていることが浮かび上がった。自宅では集中力が続かなかったり、分からない問題をすぐに解決できなかったりすることなどがストレスの原因に挙がっている。
 東京や中国・四国、九州などで学習塾を展開する個別教育舎(東京)が4月、県内300人、全国2400人の保護者を調査した。
 県内で、33.4%の保護者がコロナ前より自宅学習の時間が増えたと回答。子どもの年齢が低いほど勉強内容やスケジュールは保護者が立てている傾向が強かった。
 保護者の51.5%が自宅学習増で子どもがストレスを感じていると回答。原因には▽集中力が続かない(54.4%)▽友だちと一緒にできない(32.2%)▽分からない問題をすぐに質問できない(26.7%)▽やるべきことを自分で考えないといけない(同)-などが多かった。
 保護者自身の不安や悩みとして、子どものやる気やモチベーションを上げられないと感じている人が68.7%に上った。7割以上が分からない時に教えてくれる存在や、やる気を上げたり、維持してくれる存在が必要と答えた。
 調査結果を受け、法人教育デザインラボの石田勝紀代表理事は「家庭は学校ではなく、親は教師ではないため、すべてをサポートするのは容易ではない。子どもには学習面での専門的サポーターが必要」と話している。

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