夏の前哨戦第1ラウンド 海星、大村工、大崎 各地区制す NHK杯長崎県高校野球地区予選

【長崎地区決勝、海星-長崎商】9回表海星2死二塁、森が詰まりながらも中前へ決勝適時打を放つ=県営ビッグNスタジアム

 コロナ禍で2年ぶりとなった夏の前哨戦第1ラウンドは、海星、大村工、大崎が各地区を制して県大会へ弾みをつけた。長崎商に競り勝った海星の主将の竹村は「なかなか練習できない中、勝てたことは自信になるけど、守備は細かいミスがあり、攻撃もまだ決めきれていない。もっと強くならないと」と収穫と課題の両方を口にした。
 海星は七回に3-4と逆転されたが、八回に丸本のソロで追いつくと、九回2死から森が決勝打。詰まらされながらも中前へ運んで「みんなが強いスイングをしてくれていたおかげで外野が後ろに下がっていた。これからは集中力や一球に対する思いで相手を上回れるかどうかの勝負」と早くも先を見据えていた。
 大村工は難敵を連破して勢いづいた。過去11大会連続で夏のシードを守ってきた創成館を初戦で退けると、準々決勝は春の県大会準Vの小浜に快勝。この2試合で本塁打を放った吉村をはじめ、高見、土井らが強打を披露し、走者を背負っても粘り強く守り続けた。
 春の甲子園に出場した大崎はこの日、松本の1イニング2本塁打などで三回に一挙10得点。強烈な印象を残して地区予選を締めたが、清水監督は「練習ゲームをやっていないから投手の調子とかも上がっていない。相手よりも、自分たちの足元を見ていかないと」と気を引き締め直していた。
 第2ラウンドの県大会は各チームが夏への準備を明確にするとともに、昨季から続く大崎の県内主要大会無敗記録を、どこが止めるかも焦点。大村工の高比良監督は「勝つための形づくりをする大会。夏を前に大崎と上で戦うというのも一つの課題」と意気込んでいた。


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