韓国の昨年国家債務が12兆円増加 国家債務比率が6.2%p上昇

韓国の2020会計年度の国家債務は819兆2000億ウォン(約81兆円)で、前年に比べて120兆2000億ウォン(約12兆円)増加したことが分かった。国内総生産(GDP)に対する国家債務比率は42.6%で、前年(36.4%)に比べ6.2%p増加した。

韓国監査院は、2020会計年度の歳入・歳出決算、財務諸表、成果報告書の検査結果と国の機関等に対する監査結果を収録した「国家決算検査報告書」を作成し31日に国会に提出した。

2020会計年度の歳入・歳出決算を検査した結果、2020会計年度の歳入は465兆5000億ウォン、歳出は453兆8000億ウォンとなった。これにより、決算上の剰余金から次の年繰越額2兆3000億ウォンを除けば、剰余金は9兆4000億ウォンだった。

68基金の収入・支出額は788兆9000億ウォンで、前年の収入・支出額621兆6000億ウォンより167兆3000億ウォン増加した。

一方、統合財政収支(一般会計・特別会計・基金等財政活動成果)は、-71兆2000億ウォンで、前年-12兆ウォンに比べ赤字が59兆2000億ウォン拡大した。

統合財政収支から社会保障性基金(国民年金・雇用保険・労災保険等)収支を除いて算出した管理財政収支は-112兆ウォンで、前年度の-54兆4000億ウォンより赤字が57兆6000億ウォン悪化した。

監査院はまた、昨年5月1日から、4月30日までに122の機関について、決算・機関の定期監査などを実施した結果についても、報告書も提出した。

監査の結果、1324件の違法・不当事項が確認されており、このうち△政府の制度運営上の改善や予算削減など方案を用意すべきと通報したものが561件△機嫌関係者懲戒・文責要求が80件(142人)△告発・捜査要請が11件(27人)であった。

一方、監査院は「中長期財政管理制度の運営実態」など9つの監査事項を通じて国家財政の健全性を悪化させる要因を点検し、財政の持続可能性を向上させ、国民年金などの大規模な基金事業を点検するなど、財政運用の非効率性を見つけることを提言した。

一例として、融資と保証事業を遂行しながら、財政状態が悪化している小商工人の資金と信用保証基金については、中長期の資金管理管理計画対象として追加する必要があると監査院は判断している。

(参考記事:「IMF、韓国の債務増加スピードを先進国中2番目と報告…日本は現状維持or改善を予想」)
(参考記事:「韓国の国家債務がGDP比40%超え…増加スピードは世界上位 IMFも懸念 」)

© 合同会社WTS研究所