【RIZIN】那須川が「猪木VSはぐれ国際軍団」ばりのハンデ戦に挑む理由 榊原CEO明かす

スダリオ剛(右)ら出場選手と会見に臨んだ榊原CEO(右から3人目)

格闘技イベント「RIZIN.28」(13日、東京ドーム)の会見が行われ、榊原信行CEO(57)が当初はK―1のエース・武尊(29)と〝キック界の神童〟那須川天心(22)による〝頂上決戦〟を同日同会場で行う予定だったことを明かした。

会見冒頭で榊原CEOは、この日に至るまでの経緯を改めて説明。その中で、もともと5月23日の開催予定だった東京ドーム大会が緊急事態宣言の影響を受けて6月13日の開催にスライドできた理由を「そもそも天心選手と武尊選手の試合を東京ドームで開催したいというふうに思って抑えていました」と説明した。その頂上決戦がなくなり〝空き〟の状態となった東京ドームに、RIZINのナンバーシリーズをスライドさせたというわけだ。

さらに榊原代表はその頂上決戦を6月13日に設定していた理由にも言及。当初武尊は1月24日にK―1の国立代々木第1体育館大会でレオナ・ペタスと対戦予定で、那須川も2月末に志朗戦が予定されていた。そこで「そこから6月だったら十分(交渉を含めた)準備期間も選手の回復の時間もあるだろうと考えていた」という。しかしレオナ戦が3月末に延期になり、6月の試合に向けた交渉なども3月末の試合を終えてから行うことになった。

さらにその試合で武尊が爆弾を抱えている右拳の負傷を再発。回復は6月に間に合わないことが分かり「残念ながら武尊選手がケガということで6・13は幻となってしまいました」と振出しに戻ったとした。

となれば2月末から武尊戦に向けて調整を行っていた那須川も出場が可能になった。しかしもはや国内で那須川との対戦を快諾する代わりの選手は簡単に現れず交渉は難航。それこそ武尊クラスの選手は世界を見渡してもいないのだから当然と言える。そんな中、新たな試みとして1ラウンド3分の試合を3試合連続で行い相手を募集することが浮上したのだ。那須川にとっても新たな挑戦だし、一晩で最多3KOの可能性があるためテレビ中継的にも高視聴率が期待できるとあって実現が決まった。

さながら1982年に行われた「アントニオ猪木VSはぐれ国際軍団」のハンデキャップ戦だが、果たして那須川は勝ち抜けることができるのか。今後決まる対戦相手も含めて注目だ。

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