野左根航汰、2戦目もポイント獲得「見た目以上に難しいコースだった。レース2は最高のレース」/SBK第2戦エストリル

 5月28~30日、2021年のスーパーバイク世界選手権(SBK)第2戦エストリルポルトガルのエストリル・サーキットで開催され、野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)は3レースともに完走を果たし、レース1とレース2でポイントを獲得した。

 野左根は2020年の全日本ロードレース選手権JSB1000チャンピオンとして、今季からSBKに参戦。GRT Yamaha WorldSBK TeamでヤマハYZF-R1を駆っており、今大会がSBK2戦目となる。

野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)/2021SBK第2戦エストリル

 金曜日のフリー走行ではエストリル・サーキットに慣れることも目的に入れ走行を行い、FP1とFP2ともに18番手タイムを記録。しかし、FP2では13コーナーでハイサイド転倒を喫した。

「エストリルは今日が初めてだったので、大きな挑戦でした。きっと好きになれると考えていましたが、ここが見た目以上に難しいコースだということがすぐにわかりました」と野左根。

「最初からできるだけ多くのことを学び、ベストを尽くすことに集中していましたが、FP2ではコンディションがはるかに暑くてペースが上がらず、期待していたほどではありませんでした。SCXタイヤを履きもっと速く走らせようとしましたが、ミスをしてクラッシュしてしまいました」

野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)/2021SBK第2戦エストリル

 土曜日のFP3では、マシンに好フィーリングを得てラップタイムを更新。スーパーポールも同様の速さを披露して決勝グリッドは16番手となった。

 レース1はBMWのトム・サイクスやホンダのレオン・ハスラムなどとバトルを展開。最後の数ラップでは技術的トラブルでペースダウンしたが、ポイント圏内の15位でゴールした。

野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)/2021SBK第2戦エストリル

 野左根は「金曜日の転倒後、マシンを準備してくれたチームのハードワークに感謝します。決勝では最後の3ラップで小さな問題がありペースが落ちてしまいましたが、これもチームがこれから、原因を究明して改善してくれると信じています」とレース1を振り返った。

「最終順位は望んでいたものとは違いましたが、序盤のペースには満足しており、自分自身のライディングにも自信を持つことができました。トップにはまだ遠いですが、より進化し、もっと上位での戦いたいを目指します」

野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)/2021SBK第2戦エストリル

 野左根は、日曜日のウォームアップはマシンに技術的トラブルがあり、修復のため走行を取りやめた。午前は走れなかったもののスーパーポール・レースで15位を獲得し、レース2では安定したペースで自己ベストとなる13位でチェッカーを受けた。

「(金曜日に)転倒してしまって作業を遅らせてしまったのですが、チームが頑張ってくれて、ほとんど新品のようなマシンに仕上げてくれました。彼らの仕事は本当に素晴らしく、彼らのおかげでここまで、すべてのレースで全ラップを走れていることに感謝しています」と野左根は語った。

「ウォームアップは欠場しましたが、これは、昨日からのテクニカル・トラブルの原因を究明するために必要なことで、それによってレースに出場できました。レース2は今季最高のレースとなりました。次のミサノはテストで走っていて、フィーリングもとても良かったので、体調を万全に整えて臨みたいと思っています」

野左根航汰(GRTヤマハ・ワールドSBKチーム)/2021SBK第2戦エストリル

 野左根は開幕戦アラゴンを含めると全6レース中5レースでポイントを稼ぎ計11ポイントで、ランキング16位となっている。次戦は6月11~13日にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで第3戦イタリアが行われる。野左根はシーズン開幕前にミサノでテストを行っているため、結果も期待できるだろう。

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