【新型コロナ】神奈川県、LINE通じワクチンのキャンセル待ち受付 7日から試験運用

 神奈川県は1日、新型コロナワクチンを廃棄することなく使うため、LINEアプリを通じてキャンセル待ちを受け付けるシステムを導入すると発表した。7日から一部地域で試験的に開始し、調整が済み次第、順次対応地域を拡大する。

「全国初」のシステムも、不正チェック機構なし

県が発表したシステム概要

 黒岩祐治神奈川県知事は1日、定例会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種でキャンセルが生じた場合、ワクチンを廃棄せずに有効活用するため、無料通信アプリ「LINE」を活用したキャンセル待ち登録システムを導入すると発表した。

 利用できるのは自治体発行の接種券を持っていて、県のライン公式アカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」に友だち登録している県民。このアカウントを通じて、氏名、性別、生年月日、在住の市町村を事前に登録する。集団接種会場でキャンセルが発生しワクチンが余った場合、その会場のある市町村で登録した人に場所と時間がラインで通知され、先着順で予約できる。家族らの代理予約も可能だという。

 7日から一部の集団接種会場で試行し、順次対象地域を拡大したいとしているが、独自に余剰ワクチンの活用ルールを設けている自治体もあり調整中だという。ただキャンセル待ち登録の時点では本当にその市町村の接種券を持っているのか確認せず、他の予約がないかも照合しないため、不正を防止できない仕組みだ。県では利用者の良心に期待して利用を求める方針だ。

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