対馬厳原港まつり、2年ぶり開催へ コロナ対策で花火のみ

 長崎県対馬市厳原町の夏の一大イベント「対馬厳原港まつり」が、今年は規模を縮小し、花火の打ち上げのみで開催されることが1日、分かった。昨年の同まつりは新型コロナウイルス感染防止のため中止となっており、開催は2年ぶり。
 同まつりを主催する振興会役員が書面決議で承認した。打ち上げは8月7日午後9時から。感染収束や地域活性化への願いを込め、例年より華やかな演出を検討している。日韓両国の市民が江戸時代の朝鮮通信使に扮(ふん)して練り歩く「朝鮮通信使行列」のほか、屋外ステージや出店の設置については感染リスクが高いなどとして見送る。
 当日は感染対策のため、厳原港近くに約200台超の車両を収容できる駐車場を設置し、区画ごとに観覧してもらうなどの対策を取る。
 振興会によると、同まつりは旧厳原町商工会が1964年に「港まつり」として開始した。最後に開催した2019年には国内外から計約1万8千人の人出があった。
 振興会の小田貴裕会長は「地域を明るくしたいとの思いが一番だった。当日は市民一人一人が万全な感染対策をした上で、観覧を楽しんでほしい」としている。

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