東京五輪・パラリンピックの中止をブチ上げるならこの人しかいないと注目されていた小池百合子東京都知事だったが、1日に開会した都議会の所信表明演説では中止に言及することはなかった。
政界では小池氏が五輪中止を打ち出すのではないかと観測が流れていたこともある。具体的に所信表明の1日がXデーともささやかれたが、果たして次のXデー候補はいつか。
所信表明では東京五輪については拍子抜けするほど、時間が割かれなかった。小池氏は「開催への不安を感じる声は承知しています」としながらも、「来日人数の削減の徹底、行動管理・健康管理の徹底、医療体制見直しの徹底。この“3徹”の考え方のもと、関係者とともに対策の具体化を進めている」と前向きに話した。さらには「関係機関と連携して開催に向けて総仕上げを着実に行って、安全安心な大会運営に全力を尽くす」と開催に意欲すら示した。
ずいぶんあっさりしているではないか。都政関係者は「正直、もっとおとなしいものになると思っていました。中止や再延期を言わないのであれば、『安全安心な大会にする』ぐらいしか言えることはありませんから」と指摘した。
その上で「そもそも所信表明で中止をブチ上げるという観測(自体)が“ない”話でした。もし本当に中止を小池氏が考えるなら都庁内で調整が必要になります。調整をすれば必ず漏れます。しかし、何も伝わってきてはいませんでした」と話した。
とはいえ中止の可能性がゼロになったわけではない。「緊急事態宣言は6月20日までとなっていますが、もし宣言がまた延長となれば、その時こそ小池氏がもう無理だと五輪中止をブチ上げるかもしれません」(前出の関係者)
Xデーは今月中旬だ。