フィリップス・青森市、「医療×MaaS」の拠点開設・運用開始

株式会社フィリップス・ジャパン(以下、フィリップス)は5月31日、青森市と共に、二者で推進している青森市民の健康寿命延伸を目指す事業において、蓄積した患者のデータ分析やサービスを提供する拠点「あおもりヘルステックセンター」を新・浪岡病院内に開設、本格運用を開始すると発表した。また、新たに青森県立保健大学がプロジェクトに参画し、産官学の連携を通じた更なる事業の推進を目指すという。

フィリップスは、「2030年までに25億の人々の生活を向上させる」を達成目標に掲げ、 健康な生活、 予防、 診断、 治療、 ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスの全てにイニシアティブを持ち、 全ての人々のより良い健康と満ち足りた生活の実現を目指している。青森県は平均寿命が最も短い都道府県であるなど、全国的にみても深刻な状況に置かれている。一方で、青森市浪岡地区は、高齢化率・人口密度が全国の市区町村の中央値に近いことから、課題解決により全国モデルの創出をリードできる地域だ。

青森市とフィリップスは、青森市民の健康寿命延伸を目指し、2019年2月に「ヘルステックを核とした健康まちづくり連携協定」を締結し、同時に事業を推進する共同体として「あおもりヘルステックコンソーシアム」を結成した。2020年度には 「モビリティを活用した予防サービス(フレイル/生活習慣病)」、「IoTを活用した見守りサービス(訪問看護利用者/独居高齢者向け)」を開始している。

フィリップスが挑む「医療×MaaS」 ヘルスケアモビリティで健康・安心なまちづくりを

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「ヘルステック×モビリティ」青森から世界へ フィリップスと青森市がキックオフイベント開催

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また、2021年5月にはサービスを通じて蓄積されるデータの分析、および見守りサービス実施の拠点として、新・浪岡病院内に「あおもりヘルステックセンター」が完成した。「あおもりヘルステックセンター」は、予防サービスを通じて蓄積したデータの分析、および見守りサービス実施の拠点として運用が期待されており、青森市浪岡地区住民の医療・健康に関する需要を分析、その結果を利用したサービスを企画・推進することで、地域の住民に還元する。

フィリップスはこのプロジェクトを通じ、健康寿命延伸に寄与するサービスを提供するだけでなく、地元企業・教育機関を巻き込み地方創生に貢献する。さらに、これらの取り組みが自走可能な事業モデルとなるように運用・実証を重ね、中長期的にはこの「青森モデル」をベースに、日本全国さらには世界に向けて類似した健康課題を持つ地域の課題解決に努めると述べている。

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