巨人・原監督 3回降板の横川に「期待と逆の方向に行ったのは辛かったね」

西武戦の試合中、ベンチから指示を送る原監督(中央)

苦渋の決断となった。巨人の原辰徳監督(62)が4―3で勝利した2日の西武戦(東京ドーム)後、この日先発して3回2失点で降板となった横川凱投手(20)について胸の内を明かした。

プロ初勝利をかけて今季2度目の先発を果たした横川は、初回に二死満塁のピンチを招きながらも愛斗を遊ゴロに打ち取って無失点。2回にも再び得点圏まで走者を進めながら本塁を踏ませなかったが、3回には母校・大阪桐蔭の先輩、森にフェンス直撃の二塁打を浴び、さらに山川に先制の2ランを被弾して2点を失った。

それでも後続はしっかりと打ち取ったが、直後の攻撃で自らの打席が回ってくるとベンチから代打の香月を送られた。登板前日の1日には「もっともっと上を目指して、あれ(前回登板=5回2失点)以上の投球ができるように頑張ります」と意気込んでいた左腕だったが、不完全燃焼のまま無念の交代となった。

試合後、指揮官はまず20歳左腕への期待感を打ち明けた。「五分五分の力であるならば若い選手を使おうというふうに僕は常々思っています。それはなぜかっていうと、やっぱり伸びしろがある。日々成長している、と。今日より明日。明日になれば明後日、というね。私も揚々と使ってるつもりなんですけども」と、ここまでの起用の理由について熱弁した。

一方で、この日は期待通りの結果は残せず合格点には達しなかったのが現状だ。「(前回登板から)5日間という時間の中でね、やっぱり今日は少しなんていうかな。前回よりも、僕の期待とは逆の方向に行ったっていうのは非常につらかったね」と述べ、リズムをつかめずに3回限りでの交代となった理由について説明した。

指揮官は横川の将来性を買っているからこそ、あえて〝愛のムチ〟を放ったようだ。

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