衛星データ 農業に活用  上教大附属中 JAXAとグーグルアースエンジン 遠隔授業で使用法学ぶ

 上越教育大附属中(桐生徹校長)の2年生107人は2日、JAXA宇宙教育センター(神奈川県相模原市)とオンラインでつないだ遠隔授業を行った。人工衛星が観測したデータを基にさまざまな分析を行えるサービス「グーグルアースエンジン(GEE)」について学んだ。

 グーグルアースエンジンは衛星写真や赤外線観測などのデータを使い、農業や防災などさまざまな分野での分析や予測ができるサービス。使用にはプログラミングの知識が必要となるが、JAXA宇宙教育センターは誰でも使えるようにと専用アプリを開発した。GEEとアプリを教育現場に生かそうと、同校と同センターが授業の研究開発を行っており、今回の遠隔授業は導入の一環として行われた。

 2年生は昨年度から、社会科の授業で上越の農業について学び、課題解決に取り組んでいる。1年目はスマート農業について調べ、本年度は宇宙開発や地球観測の技術を農業に生かすことを考える。

スクリーンでGGEについて解説。生徒たちは個別のタブレットPCでアプリを体験

 授業では同センターの河村耕平さんが講師を務め、GEEで調べられるデータを紹介。衛星写真から読み取れる30年間の上越地域の変化や、季節ごとの植生分布などがあり、生徒たちもそれぞれのタブレットPCでアプリを開き、さまざまなデータに触れていた。

 前半は宇宙の神秘や宇宙開発に関わる紹介があり、生徒たちはそちらにも興味津々。瀧田宇大君は「JAXAの仕事を知ることができ面白かった。人工衛星のデータをどのように農業に生かせるか、これから考えていきたい」と話していた。

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