死亡事故受け現場点検 関係3機関 対策方針を協議 糸魚川市

 糸魚川市百川の国道8号で5月21日、軽トラックが防潮壁に衝突して1人が死亡したことを受け、糸魚川警察署は2日、国土交通省北陸地方整備局、市と共に事故現場周辺の道路点検を行った。現場周辺は直線道路の後に緩いヘアピンカーブが連続するため、県警と北陸地方整備局でスピード抑制や緩衝材などの対策を行う方針で一致した。

 事故があったのはボートなどを陸へ揚げる「船揚場」付近。同署によると、周辺では過去5年で死亡事故が3件、物損事故が17件発生。死亡事故は富山方面へ進んでいた車両で発生、あるいは関与している。各機関の担当者は道路の形状や通行車両の走り方を見ながら対策を考案した。

5月の死亡事故現場付近の状況を確認する警察や北陸地方整備局の担当者ら

 同署は「(富山方面へ向かい)直線でスピードに乗ると、高齢者は(カーブで)ハンドル操作が対応しきれないかもしれない」として、スピードの抑制や居眠り運転防止策、緩衝材の設置などを挙げた。北陸地方整備局は路面標示のワイド化を有効な対策として挙げた。

 糸魚川警察署の神林修交通課長は「有効な対策を行うという方向性は一致した。詳細は今後、協議していく」と話した。

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