五輪米大陸予選 決勝ラウンド進出を決めた米国に冬夏メダル目指す異色選手

トッド・フレージャー(ロイター=USA TODAY)

野球の東京五輪米大陸予選で米国が決勝ラウンド進出を決めた。初戦の5月31日(同1日)ニカラグア戦と1日(同2日)のドミニカ共和国戦で3番に座り、7打数1安打1打点のトッド・フレージャー内野手(35)の胸の内を米スポーツサイトのアスレチックが2日(日本時間3日)に報じた。

今年の春季キャンプでパイレーツから2度カットされた上でのメンバー入りだった。「妻にも相談したが、これが現実。(パイレーツから)放出されたくはなかったが、私には国を代表して、五輪に出場するというプランBがあった」

メンバーには14チームを渡り歩いたエドウィン・ジャクソン、マット・ケンプ、デービッド・ロバートソン、ジョン・ジェイ、2度のノーヒッターを達成したホーマー・ベイリーなど、数年前でメジャーで活躍し、ワールドシリーズ優勝経験を持つベテランも含まれている。

その中で異色は昨年、マーリンズでプレーしたエディ・アルバレス内野手(31)だ。14年のソチ冬季五輪にスピードスケート・ショートトラックの米国代表として参加。5000メートルリレーで銀メダルを獲得している。1日のドミニカ共和国戦に「6番・二塁」で出場し、二塁打2本、2得点で勝利に貢献した。米国代表のマイク・ソーシア監督は「彼はスパイクを履いてもスケートと同じように速いんだ」と話している。

米国が五輪の野球で金メダルを獲得したの故トミー・ラソーダ氏が指揮を執った2000年のシドニー大会が最後。ソーシア監督は「幸運なことに、私はトミーと同じチーム(ドジャース)で2度、(1981年と88年の)ワールドシリーズを制することが出来た。しかし、彼がアメリカが金メダルを獲得した時のように、泣いたのを見たことがない。私もそのような機会を得たい」と意欲満々だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社