新潟県が三条市民・燕市民を対象に「新型コロナウイルス感染症対策講座」を開催

新潟県福祉保健部長の松本晴樹氏(左)、新潟大学大学院歯学総合研究科 菖蒲川由郷氏(右)

新潟県は3日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、5月以降感染者の増加がみられる三条市民・燕市民を対象に「新型コロナウイルス感染症対策講座」を開催した。

対策講座には三条市の滝沢亮市長と燕市の鈴木力市長がリモートで参加し、新潟県福祉保健部長の松本晴樹氏、新潟大学大学院歯学総合研究科 十日町いきいきエイジング講座・特任教授の菖蒲川由郷氏が、「県内の感染動向」、「県央地域の事例」、「感染拡大場面の特徴と感染対策」についてYouTubeライブ配信により三条市民・燕市民に対して説明を行った。

松本氏は燕三条地域の感染動向について、「若干の減少傾向にあるが、連日同地域で感染者が確認されている。今まさにこのまま抑え込めるかどうかの瀬戸際にあり、今が非常に重要な時期」と言及した。

同地域での感染者は飲食店関連の割合(23.6%)が高く、以前感染が拡大した新潟市、長岡市の状況と酷似しているという。これに伴い、同地域は飲食店従業員、高齢者施設、障害者施設の職員を対象に無料PCR検査を行っている。松本氏は「今まで5名以上の陽性者が無料PCR検査で確認されている。早急に感染者を発見し、治療することで感染を広げないように取り組んでいく」と話した。

続けて菖蒲川氏は、「4月以降から5月途中で確認された同地域でのリンク不明の感染者59名のうち34名が感染を広げ、その34名のうち23名は男性であった」と公表。一部では10名以上の大きなクラスターに拡大したという。

同地域で感染拡大が確認されている事例として、夜の街を中心とした感染拡大や、入居施設、コンサート、イベント等での事例が挙げられた。「感染連鎖の大元は夜の街や会食であることが多い、そこから家庭に持ち込み家族を通じて色々なところに感染が広がってしまう」(菖蒲川氏)。

マスクを外し3密になりやすい夜の街に行かないこと、感染拡大地域に往来する予定がある場合は必要か検討すること、感染リスクの高い行動をとってしまった場合は自分が感染していることを前提にマスクの着用・距離の確保を徹底するよう改めて注意換気を行った。

リモートで参加する滝沢市長(上部左)と鈴木市長(上部右)

対策講座に参加した滝沢市長は、「説明がとても分かりやすく、私自身も勉強になった。燕三条地域の方達には、少しでも体調に異変があった場合は怖がらずに医療機関を受診してほしい」と呼びかけた。

また、鈴木市長は「リスクの高い行動をしてしまったら早め早めの対応を。燕三条地域は今が重要ということで両市を挙げて連携し、基本的な感染防止対策に努めていきたい」と話した。

なお、下記は対策会議の動画となる。

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