伝統「舟グロー」学ぶ 対馬・豊玉高生 9月本番に向け法被もデザイン

法被の見本を示しながら、生徒にデザインの方法を伝える吉野さん=対馬市、県立豊玉高

 長崎県対馬市豊玉町の県立豊玉高校(南波聡校長、56人)で2日、伝統の和船競漕「舟グロー」について学ぶ授業があり、生徒らが郷土理解を深めた。
 櫓(ろ)こぎの和船で速さを競う舟グローは、同町の和多(わた)都美(づみ)神社で、毎年旧暦8月1日の秋祭り「古式大祭」で奉納。2015年以降は休止していたが、昨年の大祭で6年ぶりに同校生徒らが復活させた。
 今年9月7日の大祭でも奉納する予定。本番では新たに対馬にまつわるデザインをあしらったオリジナル法被を着用する。
 2日は1、2年生の計36人が舟をこぐ班と法被をデザインする班に分かれて、模擬櫓を使って舟のこぎ方を練習したり、地域おこしに取り組む同市の一般社団法人MITの島デザイナー吉野由起子さん(43)からデザインのアドバイスを受けたりした。
 生徒が考案したデザインを基にMITが法被の製作を担い、8月に完成する予定。2年の阿比留光希さん(17)は「デザインの楽しさや難しさを知ることができた。対馬ならではの魅力を法被に詰め込みたい」と感想を話した。

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