◆横浜DeNA4-3ソフトバンク
福岡生まれのサウスポーが幼少期から憧れていた王者ソフトバンク相手に快投した。横浜DeNA2年目の坂本が6回を5安打無失点。エスコバーが同点弾を浴び、今季2勝目はお預けとなったが、先発の務めは十二分に果たした。
「とにかく光さん(伊藤)のリードを信じた。野手の皆さんにも良いプレーで盛り上げてもらい、イニングを追うごとにリズムよく投げることができた」。充実の表情で汗を拭った。
四回以外は毎回走者を背負ったが、最速147キロの直球で強気に内角を攻め、チェンジアップで打者のタイミングを外した。四回途中4失点で降板した5月28日の楽天戦の反省を生かし、出塁を許しても慌てなかった。三浦監督は「絶好調ではなかったが我慢強く投げた。大きな収穫」と評価した。
サッカーに夢中だった小学校低学年の頃、ソフトバンクの和田のファンだった母尚子さんに、鏡の前で投球フォームを練習させられたこともあったという。
「母親が野球をやらせたくて、『和田になれ』と言われていました」。白球を追うきっかけともなったベテラン左腕と重なるような、堂々たるピッチングだった。