菅原一秀氏 月初めの“ボーナス満額支給”辞職で「秘書さんは救われた」の声

そんなつもりはなかった?!

菅原一秀衆院議員(59=前経産相)の辞職が3日、衆院の本会議で許可された。菅原氏は1日に議員辞職願を提出したことで、野党からはボーナス支給が批判されたが、色をなして反論していた。この辞職タイミングを巡っては、永田町では「秘書さんは救われた」との声もあるが、どういうことなのか。

菅原氏は選挙区内で祝儀や会費名目で、現金を配っていたとして、東京地検特捜部から公選法違反(寄付行為)の罪で近く略式起訴される見通し。1日、自民党に離党届を出すと同時に衆院に辞職願を提出していた。野党側が問題視したのは月初めに辞職したことだ。

立憲民主党の安住淳国対委員長は「6月に1日出ただけでボーナスを丸々もらって、国会からトンズラするのは許されるのか」と追及。すると菅原氏はブログで「そんな意図はありません。月末には議員ではないので、期末手当はもらえないと考えていました」と真っ向から否定。約314万円支給される期末手当は、国庫返納か被災地に全額寄付する手続きを取っているとした。

衆院事務局によれば、6月1日は基準日で、1か月以内に辞めた場合でも8割が支給される。5月中に辞職していたとしてもボーナスは支給されていたとあって、菅原氏がボーナス満額狙いで、1日に辞職願を出したということではなさそうだ。

一方で、自民党の議員秘書は「先月末ではなく、1日に辞職届を出したことで、秘書さんは救われたと思いますよ」と指摘する。

議員が失職すれば、公設秘書も同様。ボーナス支給の基準は議員と同じだが、給与に関しては議員が日割り計算に対し、秘書は月初めに退職したとしてもその月分の給料は満額支給される。

「菅原氏の公選法違反の話は内部告発みたいなもので、事務所はブラックで有名でした。このタイミングでの辞職は、“菅原氏がコキ使った秘書さんたちへのせめてもの罪滅ぼし”なんてことは露にもないでしょうが、結果的にはなった」(前出の秘書)

もっとも秘書からすれば、菅原氏には“迷惑料”を上乗せ請求したいくらいかもしれない。

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