【新型コロナ】神奈川県の宿泊療養施設で60代女性が死亡 県「対応取れていた」も、ナースコール未設置

神奈川県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県は4日、県が運営する宿泊療養施設に入所していた60代の女性が死亡したと発表した。

 療養施設での死亡事案の発生は昨年12月以来、2人目。

 県は「現時点では定められた対応が取れていたと考えるが、これから詳細を確認していく」としている。

 県によると、女性は5月26日に陽性が判明。発熱があり、軽症と診断されて27日にこの施設に入所した。

 その後、今月3日の午後8時半ごろ、看護師が電話で体調を確認したが、翌4日の午前8時5分以降、安否確認の電話を複数回したが応答がなかった。

 同40分ごろ、ベッドの上で心肺停止状態となっているのを看護師らが発見。救急搬送されたが、医療機関で死亡が確認された。

 死因は急性肺炎からの呼吸不全という。

 1人目の死亡事案を受け、県が設置した第三者検証委員会は各部屋に「ナースコール」などの機器の設置を検討するよう求めていたが、女性の部屋に電話以外の連絡手段はなかった。

 コストや技術面で課題があるとし、県は設置に向けた検討を続けるという。

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