東京五輪聖火リレー 県内、糸魚川からスタート

大火被災ランナー感動呼ぶ 地元出身・横澤夏子さんも

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 全国を巡る「東京2020オリンピック聖火リレー」の県内区間が4日、県西端の糸魚川市から始まった。13人のランナーが、大火から復興した駅北地区など計2・6キロを駆け、聖火をつないだ。新型コロナウイルス感染症対策が講じられる中、沿道では市民が拍手やうちわ、手を振るなどして応援し、感動に浸った。

 糸魚川市役所正面玄関前で午前8時55分から出発式が行われ、抽選で選ばれた市民らが観覧した。米田徹市長は、大火被災地を走るコースに「全国の皆さんから支援をいただいた。感謝の思いが伝えられれば」と話した。花角英世知事は、コロナ禍の実施に気遣いしながら「せっかくの機会。ランナーは楽しんで走ってほしい」と願った。

 満を持して、第1走者を務める同市出身のタレント・横澤夏子さん(30)が登場。米田市長が点火棒で、横澤さんのトーチに点火した。横澤さんは満面の笑顔、元気で応え、市役所前から駆け出した。

 新たなまちづくりが進む駅北大火の被災地では、被災者の2人、水島大輔さん(47)、本間寬道さん(40)が聖火を掲げて笑顔で走る姿が街中に感動を呼んだ。

 聖火リレーが被災地の本町通り商店街を通る時間に合わせ近隣住民や店員、事業所スタッフらが沿道に出てランナーに拍手を送り、手を振って迎えた。

 水島さんから本間さんへの聖火の受け渡しは本町の冠婚葬祭用品店「京屋」前で行われ、そろってにこやかにトーチキスのポーズを決めた。商店街の仲間と見守った同店の木嶋和子さん(69)は「もっとにぎやかにできれば良かったんだろうけど、コロナ禍だから仕方ない。でも聖火リレーがこうして無事に糸魚川を走ってくれて感動。うれしい」と感激していた。

駅北大火の被災地で水島大輔さん(左)から本間寬道さんへ聖火をつないだ(糸魚川市本町)

 コース近くの学校や幼稚園、保育園も各所で応援。糸魚川幼稚園(寺町1)の園児たちは糸魚川駅前で、「がんばれにっぽんいといがわからおうえんしてるよ」「おりんぴっくばんざい」と1文字ずつ書いた手作りの日の丸マスクを着けて並んだ。年長組の奥井祥一君はうちわを振って応援し、「すごかった。かっこよかった」とうれしそうに話した。

 会見で横澤さんは、「『みんな、がんばれ』のような空気で泣きそうになりました」。久々の帰省で大役を務め「空気がおいしく、皆さん温かい。ふるさとっていいなと心の底から思いました」と話した。水島さんは「たくさんの応援の声をいただき、皆さんに感謝の思いで走った」、本間さんは「(見えた)街並みは昔と違ったが、大勢が集い、にぎやかな街になるならいいなと思った。これからもそういった活動をやっていきたい」と誓った。