【東京五輪】“安全安心”にアスリートも不信感 リオ五輪競泳金メダリスト「日本滞在は怖い」

もし選手村でクラスターが発生したら…

東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子(56)らが今夏の大会開催へ向けて「安心・安全」を連呼しても、出場を望むアスリートにすら、その実効性を信じていないようだ。

オーストラリアメディア「アドバタイザー」によると、2016年リオデジャネイロ五五輪男子100メートル金メダリストのカイル・チャルマーズ(22=オーストラリア)は、新型コロナウイルス終息見通しの絶たない状況での来日となる可能性に「五輪に出場するために、日本に滞在することはちょっと怖い」と語ったという。

続けて「一番心配しているのは、決勝進出が決まった後に陽性反応が出てしまうことだ。決勝にも出られないし、2週間の隔離生活を送らなければならないからね」。世界各国から選手、スタッフが来日するため、五輪を開催してしまえば、新たな感染拡大の恐れもあるだけに「コロナウイルスが、選手村やその周辺で発生し、何らかの形で大会に影響を与えることは避けられないだろう」とも語った。

コロナ禍の中、多くのアスリートが抱えている思いだろう。主催者サイドは、そんな不安を完全払拭しないまま開催を強行しようとしているが、それでいいのだろうか。

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