走る、走る! 鷹・工藤監督が絶賛した真砂の「積極走塁」

激走する真砂

ソフトバンクの真砂勇介外野手(27)が5日の阪神戦(甲子園)で、プロ初の「5番」抜擢に応える活躍を見せた。

0―2の6回、一死一塁から左中間へ適時二塁打。一塁走者・柳田が一気に生還し、チームに反撃のスイッチが入った。この一打に工藤監督は「真砂が暗い雰囲気だったベンチをあの一打で盛り上げてくれた」と称賛。交流戦で低調な戦いが続き、元気のなかったチームの重たい空気を一掃する価値ある一打だった。

さらに工藤監督がたたえたのは、真砂の積極的な走塁だった。「柳田の走塁といい、真砂の走塁もそう。やっぱりセカンドに止まるのと、サードまで行くのとでは全然違う。次の打者も気楽に外野フライという感覚で立てる」。

柳田が一気に本塁を突く中、先の塁を狙って送球間に三塁へ滑り込んだ。柳田の気迫あるヘッドスライディングでの生還、真砂の三塁進塁に鷹ベンチは大いに沸いた。後続の中村晃は相手好守に阻まれたが、続く甲斐が逆転2ランを叩き込み主導権を奪い返した。勢いに乗ったチームは7回以降さらに加点して、今季2度目の2ケタ得点で10―2の大勝。交流戦セ・リーグ主催試合でようやく勝利を飾った。

悪い流れを断ち切り、チームに勢いをもたらした積極走塁。常勝軍団の〝らしさ〟を体現したシーンに、工藤監督もご満悦だった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社