ソマリア沖アデン湾の海賊対処のために派遣される海上自衛隊の護衛艦「ゆうぎり」の出国行事が5日、海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)で行われた。乗員約200人と同乗する海上保安官8人は行事後、新型コロナウイルス対策のPCR検査を実施、今後は同基地に停泊中の艦内で訓練と健康観察を行い、12日に出港する。
海賊対処や中東の情報収集で長期の任務に当たる護衛艦は新型コロナ感染拡大以降、乗員の14日間の健康観察期間を出港後に日本近海で設け、異常がなければそのまま現地に向かっていた。今回は出港前の停泊中と日本近海を合わせて14日間の健康観察を行う。
岸信夫防衛相は訓示で、乗員らに感染防止策の徹底を求めた上で、「任務遂行に支障が生じないよう、万が一の医療体制を含め、防衛省・自衛隊一丸となってバックアップする」と激励した。